Service
COMMUNICATION
広告クリエイティブ支援
3DCGやAIなどのテクノロジーを活用し、デジタル広告の新たな表現手法を開発・研究するプロジェクトチームとして2022年に発足したオプトの「+do(プラスドゥ)」。3DCGの空間で、低単価かつスピーディな撮影を実現するVIRTUAL SHOOTING(バーチャルシューティング)に、リアルタイムで3Dスキャンを行うフォトグラメトリー、専用スーツ1着で人の動作の特徴となる動きを記録するモーションキャプチャからAIナレーションまで、テクノロジーを活用したさまざまなクリエイティブ手法を生み出しています。
サービス・商品をより魅力的に伝えるために広告表現の幅を広げ、コミュニケーション領域から顧客企業の事業成長を支援する「+do」とはどのような制作集団なのでしょうか。株式会社オプト クリエイティブ本部 ダイレクトデザインプランニング2部 マネージャーを務める端山祐也が、「+do」の取り組み内容とこれからのクリエイティブについてお話します。
一瞬の接点でユーザーの気持ちを動かすコミュニケーション
――+doが発足した理由と経緯について教えてください。
ユーザーの広告リテラシーが上がっている昨今、デジタル広告を取り巻く環境は大きく変化しています。SNSや動画コンテンツの視聴などを通じて、日々多くの情報に触れているユーザーと一瞬の接点で良質なコミュニケーションを図るのはもちろん、広告を見た人の気持ちを動かし、商品・サービスを利用していただくきっかけをつくるという広告効果も求められています。クリエイター視点で、よりユーザーの気持ちを動かし、顧客企業の広告効果に貢献できる表現手法を競合他社より多く持つことの必要性を感じ、クリエイティブの可能性を追求する集団として、新規表現開発lab「+do」を立ち上げました。
――「+do」が提供するクリエイティブについて教えてください。
まずは、バーチャルシューティングです。従来の撮影方法では、撮影までにスタジオやスタッフの手配をはじめとする事前準備が必要ですが、バーチャルシューティングではバーチャル空間の撮影により、低単価かつスピーディーに撮影ができます。顧客企業の有形商材などを3Dモデル化し、3DCGのスタジオで VR(仮想現実)やAR(拡張現実)技術などを活用して、天候などの制約を受けずターゲットやシチュエーションに応じたスチールやムービーの撮影が可能です。
――スタジオ費用や小道具のレンタル料なども節約できるのでしょうか?
すべて3Dソフト上で完結するので、スタジオ費用はもちろん、制作スタッフのリソースも削減できます。使用できる素材も約200種類と豊富で、撮り直しもスムーズに行えるので、アングルやライティングの変化にも迅速に対応できます。
「+do」は、3Dモデリングを行う際にも手作業ではなく、専用機器を用いてスキャンします。手作業で実施する場合は、1モデルあたり1~2日を要していましたが、専用機器ではわずか10分ほどでスキャンが完了します。しかも、これまで以上に商材に近いリアルな表現が可能になりました。これが「+do」のフォトグラメトリーです。
――モーションキャプチャーやAIナレーションも手がけているそうですね。
巨大な設備と多くのカメラが必要だったモーションキャプチャーを、専用のボディスーツ1着で可能にしました。スーツの各部位にセンサーが埋め込まれているので、カメラも広大なスペースも不要です。
AIナレーションは、AIの音声認識技術を活用して、テキストデータから人間の肉声に近い音声データを瞬時に生成します。ナレーターのキャスティング費や、ディレクションの工数などが削減できます。イントネーションや喜怒哀楽の表現はパラーメーターで調整可能ですので、発音に違和感があれば即時の修正も可能です。
また、3Dのバーチャルキャラクターも制作しています。顧客企業のご要望に合わせて、キャラクターの表情、瞳、髪型、アクセサリー、フォルムなどが個別にカスタマイズできます。
オプトならではの戦略に沿ったクリエイティブを実現
――端山さんの業務内容と経歴を教えてください。
東京のデザイナー組織のチームをマネジメントしています。テクノロジーを活用した新たなクリエイティブ表現の開発、研究に加え、顧客企業のマーケティング施策の効果改善を目的としたクリエイティブのアートディレクション、顧客企業へのクリエイティブ制作や提案などに携わっています。
経歴として、以前は、ポストプロダクションと呼ばれる撮影後の編集作業などをメインに手がける制作会社に在籍しており、そこで、CM、PV、テレビ番組、映画などのEED(映像編集)に従事していました。そこからCGプロダクションを経てオプトに入社しました。
――デジタル広告やマーケティング支援を行うオプトが、クリエイティブの新規表現開発labを持つことのメリットについて教えてください。通常の制作会社と比べてどのような強みがあるのでしょうか?
クリエイティブ専門の制作会社と異なり、オプトには幅広い業界における広告やマーケティングの専門知識を持つメンバーが数多く在籍しています。業界や顧客企業によって、好まれるクリエイティブの特徴は異なります。業界の産業構造やビジネスモデルを理解したメンバーのそばに「+do」が存在することで、クリエイティブとコミュニケーション設計の連携がしやすくなり、効果的に戦略に沿ったクリエイティブ制作、マーケティング施策のPDCAの高速化などが可能になります。
ユーザーの心を捉えるクリエイティブで、態度変容を促す
――LTVの向上とクリエイティブの領域にはどのような関係がありますか?
LTVとクリエイティブには密接な関係があります。LTVを高めるためには、ユーザーが何を求めていて、どのような行動をしているのかを理解して、状況に合わせたコミュニケーションを行う必要があります。その接点となるのがクリエイティブです。ユーザーの特徴やペルソナなどに合わせた、効果的なクリエイティブで心を動かすことで、商品やサービスへの興味や愛着がわき、商品やサービスを長期にわたって利用し続けていただける可能性が高まります。
昨今、急速に普及している生成AIの精度はあがり、生成のスピードも手作業と比べて圧倒的に速いため、今後、クリエイティブとテクノロジーを掛け合わせていくことはとても重要です。AIと上手く共存してクリエイティブを進化させ、ユーザーのブランドリフト(態度変容)を促し、クリエイティブをきっかけとしてユーザーに商品やサービスを選んでいただける機会を創出できるよう、具体的な成果を追求していきます。
――生成AIの発展によってクリエイターの仕事はどのように変わると予想しますか?
人間の仕事がAIに奪われる、といった脅威論もありますが、私たちは生成AIと共存して、ユーザーとのより良いコミュニケーションを生み出すために活用していきます。ストックサービスを利用したクリエイティブ制作が多いですが、素材に依存する事なく画像、動画、音楽生成により表現幅の拡張を行えたり、LLM(大規模言語モデル)と併用することにより、アイデア出しの補填をしてもらうなど、より効率的な工数削減ができるので、今やAIはクリエイティブの一翼を担う存在になりつつあると考えています。
――最後に、今後の展望を教えてください。
「+do」の開発した新たなクリエイティブ手法を活用しながら、顧客企業のLTV向上に向けた支援を常に目指していきます。顧客企業やユーザーからのレビューを通じて、定期的にクリエイティブの見直しを行い、ユーザーに感動をもたらすような、新しい表現方法を開発していきたいです。また、定量的なデータを参考にして各要素を分解することで、次の施策の改善点が見えてきます。クリエイティブの視点から顧客のLTV向上を実現するチームとして、これからも顧客企業を先導していきます。
Case Study事例紹介
Alliance Partner
顧客の事業成長を目指し、各領域において連携を強化しているパートナーさまを紹介しています。