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広告クリエイティブ制作の“当たり前”を変革する「Open CTR Predictor」。生成AI時代の新たなクリエイティブ制作フローを実現

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  • 高田 悠矢

    Re Data Science株式会社
    代表取締役社長

    2010年 工学系修士課程修了後、⽇本銀⾏⼊⾏。景気動向や金融システムに関する統計分析業務に従事したほか、資金循環統計やGDP統計(内閣府出向時)の推計手法設計に携わる。2015年 株式会社リクルート⼊社。戦略策定のための統計分析や、リコメンドエンジンの開発、⼈事課題に対する統計分析・機械学習手法の適用、⾃社データを活用した経済指標の開発・発信など、データ起点のさまざまな取り組みの企画・実行を担う。2021年 Re Data Science株式会社を創業。機械学習技術を用いた新規事業企画・開発支援、データ解析等を行う。

  • 阿部 一馬

    株式会社オプト
    マーケティング・アセット本部付

    2017年 株式会社オプト入社後、半年でチームマネージャーに昇格。2018年に沖縄にあるオプトのクリエイティブチームを強化するため、沖縄へ移住し、2020年部長に昇格。2023年に自ら手を挙げ、ソリューション企画部へ異動。クリエイティブ領域におけるAI活用の推進を担うほか、新しいクリエイティブ制作フローを提案すべく、Open CTR Predictorを始めとした複数の新規事業を担当。

生成AI時代のクリエイティブ制作では、低コストで多くのクリエイティブバリエーションを制作することが可能になりました。

2023年10月にオプトがリリースした広告効果予測ツール「Open CTR Predictor」は、生成AI時代の新たなクリエイティブの制作フローを可能にするためのツールです。

Open CTR Predictorの開発背景や、画像生成AI「Adobe Firefly※」を活用した「広告クリエイティブデザインコンテスト」で得られた成果について、株式会社オプト マーケティング・アセット本部付 阿部 一馬(以下、阿部)と、Re Data Science株式会社 代表取締役社長 高田 悠矢(以下、高田)が語ります。

※Adobe Firefly:https://www.adobe.com/jp/products/firefly.html

「新たなクリエイティブの制作フロー」のための Open CTR Predictor

── Open CTR Predictorのサービス内容や開発した背景について教えてください。

高田:2023年10月にリリースしたOpen CTR Predictorは、マルチモーダル深層学習技術を用いた、ディスプレイ広告の効果予測ツールです。こちらのツールは、どなたでも無料でお使いいただけます(2024年3月時点)。

広告効果を予測したいクリエイティブを選択し、広告画像やテキスト、属性情報などのデータを入力し、広告効果の予測結果を出力する仕組みです。

当プロダクトの企画は、画像生成AIの台頭を意識して立ち上げました。従来の広告制作においては、大量のクリエイティブパターンを制作する場合、多くのデザイナーに、多くの時間を割いていただく必要がありました。

そのため、比較的規模の大きな予算を持つ大企業においては、クリエイティブのバリエーションを多数制作できる一方、予算が限られる中小企業においては、クリエイティブのバリエーションを増やすことが難しい状況でした。

そうしたなか、画像生成AIが登場したことで、予算が限られる中小企業においても、多くの広告クリエイティブのバリエーションを短期間かつ低コストで制作することが可能になりました。

しかし、多数のクリエイティブの候補を制作することができても、実際に出稿するのはそのうちのほんの一部です。そのため「どの広告クリエイティブが最適なのか」という「選ぶ」作業が非常に重要です。
Open CTR Predictorは、事前に広告効果を予測することで、複数のクリエイティブのバリエーションのなかから「効果の良いクリエイティブを選ぶ」ことを可能にするツールです。

つまり、私たちは、画像生成AIと効果予測AIを用いた「新たなクリエイティブの制作フロー」を世の中に浸透させていくという目的で、Open CTR Predictorというプロダクトを企画しました。

広告制作の現場では創造活動が「人」に、生産活動が「AI」へと変わっていく

── 生成AIの発展によって、広告制作の現場はどのように変化していますか?

阿部:広告クリエイティブで重要な要素である画像にフォーカスしたときに、素材サイトにほしい素材があるかが大事になります。

もしも、素材サイトにほしい素材がなければ、アイデア自体が実現できないわけです。

その場合、素材サイトの画像を合成しながら、アイデアに近づけていく作業をしたり、カメラマンと協力して素材を撮影していますが、このような対応では、かなりの工数がかかる状況でした。

一方で、生成AIはプロンプトを適切に入力しさえすれば、アイデアに近い画像を簡単に制作できるため、今までできなかったアイデアの実現も可能になりました。

つまり、これまでのように素材の制限の影響を受けず、時間的な制約にもとらわれず、より多くのバリエーションを提案することが可能になったと言えます。

創造活動が「人」で、生産活動が「AI」に変わったのは、まさに革新的なことだと捉えています。

コンテストの開催で気づいたクリエイターの「課題解決力」と「発想力」の重要性

── 2023年9月に開催した「広告クリエイティブデザインコンテスト」はどのような狙いがあったのでしょうか。

高田:コンテストを開催する以前の広告業界では、著作権の問題から画像生成AIの商用利用は限定的でした。

そのようななか、アドビ社の提供する生成AI「Adobe Firefly」が著作権の問題を解決し、商用利用が可能となったことで、広告業界は“転換点”を迎えたわけです。

広告業界にとって、広告クリエイティブにおける画像制作の「当たり前」が根本から変わる歴史的なターニングポイントを、世の中に広く知っていただくために、画像生成AIと効果予測AIを活用したコンテストを開催しました。

── 実際にコンテストを開催したことで、どのような成果が得られましたか?

阿部:コンテストには、社内のデザイナーとディレクター20〜30名の参加があり、7チームに分かれて実施しました。


内容としては、画像生成AIを用いた広告制作を行った後、効果予測AIで広告効果の予測をする「新しいクリエイティブデザインの制作フロー」に則り、有形商材と無形商材の仮想企業2社に対するクリエイティブデザインを制作し、デザインを競い合う形で実施しました。このコンテストを経て感じたことは、想像以上に良いアウトプットにつながったということです。

まず、クリエイティブデザインの「量」に関しては、6時間で2商材を制作する枠組みのなかで、約半数のチームが3桁を超える枚数のクリエイティブを制作し、チームによっては130点ものアイデアを制作しました。

これは、生成AIだからこそ達成できた数字だと思っています。

また、「質」の部分においても、先程お伝えしたように、今まで実現できなかったアイデアも、画像生成AIでは生成できるというメリットが確認できました。つまり、より幅広い広告クリエイティブのバリエーションを提案することが可能になったと言えます。

生成AIの発展によって、クリエイターの持つ「課題解決力」と「発想力」がより重要になってくることが、コンテストの開催によって得た学びでした。

画像生成AIと効果予測AIで広告クリエイティブ制作の「当たり前」を変えたい

── 広告クリエイティブの制作において、Open CTR Predictorを活用することで、どのような成果が見込まれるのでしょうか?

高田:Open CTR Predictorにより、広告クリエイティブの効果を事前に予測し、効果の良いクリエイティブのみを選抜して入稿・配信することで、安定的な広告効果の向上が期待できます。

私たちの試算では、Open CTR Predictorを活用して、選抜されたクリエイティブのみを入稿・配信することで、従前のものと比べてクリック数向上の余地は1.4倍近くに上るとみております。その結果、クライアントの売上向上のきっかけづくりになると考えています。

また、現在はGDN(Googleディスプレイネットワーク)とYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)に対応していますが、今後はFacebook広告等のSNS広告にも対応していく予定ですので、他の広告代理店さまや広告主さまのニーズにより広く応えられるようになります。

今後も、Open CTR Predictorのプロダクトをさらに磨き、広告クリエイティブ制作の「当たり前」を変えられるように尽力していきたいと思います。

  • Open CTR Predictor

    Open CTR Predictorは、どなたでも、無料でお使いいただけるディスプレイ広告の効果予測ツールです。
    予測したいクリエイティブを選択し、配信設定等を入力するだけで、どのクリエイティブがクリックされやすいのかを知ることができます。

Interview担当者インタビュー

クリエイティブこそ広告運用のフロンティア。業界初のソリューション「CRAIS for Text」がもたらす広告テキスト生成の可能性と役割とは

2023年にオプトは、当時業界初として、ChatGPTと効果予測AIを広告クリエイティブの制作に活用するCRAIS for Text(クレイス・フォー・テキスト)」を開発しました。
今回、CRAIS for Textの開発背景や利用事例について、株式会社オプト(以下、オプト)マーケティング・アセット本部 AIソリューション開発部 部長 田中 宏明とマーケティング・アセット本部付 阿部 一馬がお話します。

田中 宏明

株式会社オプト
マーケティング・アセット本部
AIソリューション開発部
部長

阿部 一馬

株式会社オプト
マーケティング・アセット本部付

Interview担当者インタビュー

オプトの知見を活かし、テクノロジーによるクリエイティブ表現を開発する。広告代理店に制作チームを有することで、顧客企業のLTVに寄与するクリエイティブを生み出す

3DCGやAIなどのテクノロジーを活用し、デジタル広告の新たな表現手法を開発・研究するプロジェクトチームとして2022年に発足したオプトの「+do(プラスドゥ)」。3DCGの空間で、低単価かつスピーディな撮影を実現するVIRTUAL SHOOTING(バーチャルシューティング)に、リアルタイムで3Dスキャンを行うフォトグラメトリー、専用スーツ1着で人の動作の特徴となる動きを記録するモーションキャプチャからAIナレーションまで、テクノロジーを活用したさまざまなクリエイティブ手法を生み出しています。

端山祐也

株式会社オプト
クリエイティブ本部
ダイレクトデザインプランニング2部
マネージャー

Interview担当者インタビュー

顧客のインサイトに響く検索キーワードを軸に広告コミュニケーションを展開する「DRメソッド」と、クリエイティブの“スピード”と“質”を重視したミドルファネル施策の取り組み

戦略PRとデジタルマーケティングを組み合わせ、生活者の需要喚起から、ブランドの魅力付けまでを共通の軸に展開していくことで指名検索を増幅する「DRメソッド」と、商品・サービスの認知から購入に至るまでをワンフレームにし一貫したコミュニケーションとして実行する「ハイブリッドクリエイティブ」。

中村 駿介

株式会社オプト
広告戦略・コミュニケーション本部
プランニング統括室 兼 コミュニケーションデザイン部
部長

高田 勝義

株式会社オプト
フルファネルクリエイティブユニット Hy-C
エグゼクティブクリエイティブディレクター

Case Study事例紹介

Alliance Partner

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