Interview

パートナーとしての感謝とリスペクト。そして「個の力」でビジネスは強くなる。

# 新卒入社   # ビジネス   # MVP  

  • 野嶋 友博

    株式会社オプト
    第1営業本部営業6部

    野嶋 友博

    株式会社オプト
    第1営業本部営業6部

    2015年新卒でオプトへ入社。
    SNSを中心とした広告運用に携わり、幅広い業種のクライアントを担当した後、2021年よりEC・教育・人材業界を専門とするアカウントプランニング組織に異動し、十社十色のマーケティング施策創出に向け日々邁進中。
    日本で9名のみのLINEマーケティングサービスの認定講師「LINE Frontliner」資格を保持。

※本文は取材当時の情報です。

「私の選んだキャリアが会社に認められていると感じました。キャリアステージを下げて挑戦する選択をしても、自分次第できちんと成果が出せることを社内に周知する機会にもなったと思います」。MVP受賞を振り返って、このように話し始めたのは野嶋友博(2015年新卒)です。自身の持つマーケティングスキルを活かし、初挑戦となる営業で大きな成果を収めました。
職位を上げていくことがキャリアの王道とされるなか、3年務めた部長職を退き、一プレイヤーに戻る選択をした野嶋。その決断を生み出した思考、業務カテゴリーが変わっても結果を出せる強さは、どのように培われたのでしょうか。そして、いま、社員一人ひとりに伝えたいこととは――。

たった一人が、大企業にインパクトを与える場面に遭遇

マーケティングの領域で頭角を現してきた野嶋。営業部門に異動してからも、その経験とスキルを活かした提案が、社内外から高く評価されています。そのキャリアを紐解くと、入社後に配属された部門ではSNSを中心とした広告運用に携わり、幅広い業種のクライアントを担当。2016年、LINEに広告表示機能が追加されたことにともない、社内に専門部署が発足すると、野嶋も異動に。その後、部長を務めた経験がいまのスキルセットにつながっています。というのも、野嶋はオプトきってのLINEのエキスパートとして社内外から一目を置かれる存在です。その実力を裏打ちするのが、日本で9人(*1)しかいないLINEの認定講師資格『LINE Frontliner(*2)』の保持者であること。この資格を手に、対外的な活動も行っています。

このように、野嶋がその道を究めるに至った背景には、一つの転機がありました。それは入社2年目の2016年のこと。「いまの自分を形成するポイントになった」という強烈な出来事と出会ったのです。

「広告代理店を選定するコンペに参加したことが大きかったです。お客さまは日本を代表するメーカーで広告出稿量も莫大でした。オプトは専門性を活かすべく、各部門からプレイヤーを集めてコンペ当日は先方オフィスを訪問しました。プレゼンでは、戦略に強いのはこの人、運用に強いのはこの人、のように専門性を打ち出しながら、『それぞれの人員が御社に合わせたサービス提供をします』『御社専門の部門を立ち上げます』と提案したのですが、最終的に選ばれたのは他社でした」

後日、フィードバックを受けるため、再び先方のもとを訪れたオプト社員たち。そこで言われたことを、驚きとともに受け止めたと話します。

「選ばれた広告代理店からは、入社3年目の社員がたった一人でプレゼンに訪れたそうです。そして、マーケティング戦略から広告の活用、アナリティクス、さらには未来に向けた全体の改革案全てを自分の言葉で語っただけでなく、どんな質問をしても一貫性と手ざわりのある回答が返ってきたというのです。個の力が強ければ、たった一人でも大企業にインパクトを与えられる存在になれる、と気づいた瞬間でした」

この日を境に、野嶋は「個人としての力をつけよう。そして対外的に認められるような成果を出し、私自身がオプトへ仕事を発注する理由になろう。」と決意。国内でこれから注目されるであろうLINEに着目し、その知見と経験を身に着けるべく自己研鑽に励んだ結果、2021年に手にしたのが、先述した『LINE Frontliner』の資格です。

*1:2022年12月時点の人数です。
*2:LINEへの高い知識レベルと豊富な経験を備えたLINEの認定講師。
「LINE Frontliner」という名前には、LINEと共に第一線「Frontline」でマーケットを作っていく方々という意味が込められている。
(詳細)https://www.linebiz.com/jp/partner/linefrontliner/

キャリア選択の岐路に立つ決断を促してくれた『ゼロ秒思考』

入社5年目には、最年少で部長(当時)になった野嶋ですが、思うような成果を出せず、それからの3年間は苦しい状況が続いたと振り返ります。

「そんなある日、私を部長に任命した役員からこう問われました。『そうやってイライラしながら仕事を続けるのか』と。そのうえで、引き続き部長を任せたいものの、私がそんな気持ちになれないのならプレイヤーに戻る道もある、と話してくれました」

これは、2021年、オプトが組織再編を行った年のことです。役員の言葉は、部署が再編の対象となった野嶋に新設部門の部長を打診したいものの、本人の意思を尊重したい思いから発せられたものでした。
心機一転、新しい部署をけん引していくのか、それとも……。この葛藤と正面から向き合うとき、「自分の思考を深く掘り下げる手立てとなった」と言って見せてくれたのが、1枚の用紙です。

「『ゼロ秒思考』って知っていますか? 短時間のうちに現在の状態、課題、目標など、自分の感じていることを紙に書き出すことで、即断力と思考力の質と速度を高めるメソッドです。僕はこれを2021年4月から毎日続けているのですが、これはその年の11月2日に書いたものです。

1番上にある『明日が楽しみになる毎日を。そのためには圧倒的な準備と内発的な動機が大事であり、この二つを揃えるとアドレナリンが出て、明日が楽しくなる要素になる』は、毎回必ず1行目に書いているものです。そのうえで、この状態に近づいているのか、あるいは近づけていないのか、その理由は何か、近づけていない場合には何が必要なのか、を整理するのですが、中段の右側ですね。『成長に楽しさを持つ生き方をしたい。今一度プレイヤーとして、手ざわりを持ちたい。表面的な活動の比率をとにかく下げたい』と、当時、書いています。その結果、一番下のとおり『手ざわりを持った成長機会』を取ろうと、この時に決断しているんですよね。いまでも覚えています。
この前日までは、管理職を続けようと判断していたように思います。ただ、こうして毎日テキストに起こし自分と向き合っていると、本音が見えてくるものです。
いまは毎日が充実していると感じられます。たまたま昨日、見返す機会があったのですが、グッときました。この意思決定をしてよかったと思っています」

「個の力」が、自分と会社の成長の源泉になる

こうしてプレイヤーとなって最前線に戻ってきた野嶋。しかも、降り立ったのは「営業」というこれまでとは異なる土俵の上。けれども、スタートはゼロではありません。これまでの経験知をもとにお客さまの課題に対する解決策を見つけ、実践する。一朝一夕では身につくことのない豊富な知識とノウハウを巧みに使って、お客さまに提供し続けています。

「担当するお客さまのビジネスを、より強くしていきたい。そんな気持ちで、日々仕事をしています。私が担当してきたお客さまはいずれもプロダクトやサービスに愛と誇りを持っていて、それらを本気で成長させたい、生活者に届けたいと情熱を燃やしています。そして、私たちのことも単なる請負会社ではなく、パートナーとして位置づけ、戦略的に活用されている。その姿勢に僕たちへのリスペクトを感じられるからこそ、お客さまの思いに自分も応えようと頑張れるのです」

このように仕事への思いを語る野嶋は、一緒に働く仲間に向けて一つのメッセージを伝えたいと言葉を続けます。

「オプトがマーケットで勝ち抜いていくために絶対に必要なのが、『個の力』です。たとえば、うちの部長はメンバーのリソースが足りなければ、自らお客さまの前に出てプレイヤーとして仕事に臨む人です。つまり、マネジメントスキルのみならず、現場スキルも秀逸ということです。また、私の部署はデジタルマーケティングが専門ですが、うちのチームマネージャーは前職の経験を活かし、オプトでは初めて扱うようなマス広告の案件に挑戦してお客さまの期待に応えています。これらは会社で学んだから、研修を受けたからではなく、各々が自己研鑽の結果、身に付けた力が発揮されていると思うんですよね。先述した大企業のコンペもそうです。その企業のプロダクトによって選ばれる、実績によって選ばれるといいますが、実際は担当する人間によってマーケティングの成果が上下することが多い。そういう意味では、個の力を伸ばすことをどこまでも追求してほしいと思っています。これは、『標準化』『型化』を目指す会社とは、真逆のメッセージかもしれません。けれども、自分にしかできないことを一つでも二つでも習得することが、会社の成長に貢献することにもなるはずです」

自分にしかできない事例づくり、自分だから成果が出せたという実感。これらを追求する重要性を説く野嶋本人もまた、一人のビジネスオーナーとして会社に閉じない価値づくりに挑戦中です。そして、自分の事業で得られた経験や感触を、社内やお客さまのビジネスに積極的に活用しています。

「マーケティングコンサルタントを名乗る人は世の中にたくさんいますが、自分が生み出したサービスをマーケティングした経験を持つ人は、ほぼ存在しません。そのなかで、私自身は事業主としての苦労や難しさ、意思決定のポイントが分かるからこそ、お客さまのビジネスを助言できる立場になりたいと考えています。
いまのマーケティングは、コモディティ化が進んでいるようにも感じています。技術の発展、SNSを含めた情報の接続性の高さが、そうさせているのだと思うのですが、だからこそ、十人十色ならぬ、“十社十色”のマーケティング施策がつくられるべきではないでしょうか。生活者が自分に合った製品・サービスを選びやすい環境をつくるためにも、企業がより良いお客様と出会って継続的な成長を遂げていくためにも、私はこの状態を目指しています。
MVPに選ばれたとき、部長をしていた当時の仲間からは、『受賞して当たり前』と言われました。この言葉には、『ここで満足しているわけじゃないよね』という思いが込められていると受け止めています。いま以上の期待が、引き続き自分に向けられていることを嬉しく思っていますし、受賞自体もまた今後の弾みにしていきたいです。引き続き、オプトで自己研鑽しながら、自己実現を目指していく。この両軸を持って、前へと進んでいきたいです」

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