Interview

「自分で自分の殻を破れたことが大きかった」挫折から逃げない姿勢が生み出した新しい価値

# 新卒入社   # ビジネス   # マネジャー   # MVP  

※本文は取材当時の情報です。

2021年9月、“新生オプト”になって初のMVPが選出されました。その一人が、第2アカウントプランニング3部チームマネージャー佐々木建太(2017年中途)です。
いまでこそ、プロジェクトチームの司令塔として顧客からもメンバーからも大きな期待が寄せられる佐々木ですが、入社当時は鳴かず飛ばずで、周囲からの評価もいま一つ。しかし、そこから一転、持ち前の「素直さ」と「愚直さ」で現状を正面突破したその先では、これからのオプトが進むべき方向を指し示すかのような、素晴らしい成果が待っていました。

社会人経験アリの肩書が通用しない“オプトの営業”という仕事

「嬉しい気持ちは過ぎ去り、いまは気持ちを引き締めなければ、という思いを強くしています。何百人もの社員のなかから選ばれたことを重く受け止め、より多くの人に認めてもらえるようこれからも頑張ります」

MVPを受賞した心境をこのように語る佐々木は、入社5年目の33歳。営業職として売上数値をけん引するだけでなく、足元の忙しさを問題とせずに新しい業務領域にも自ら踏み出し、結果を出したことが今回の受賞につながりました。
しかし、業界未経験で入社した当時は、営業とは何たるかを知ろうともせず、活躍する年下の同僚を見ては悔しがってみたり。それまでの社会人経験をオプトでも活かしてみせようと走り始めたまでは良かったものの、それはむしろ足かせとなり、「最初の1、2年はとにかくつらい経験が多かった」と、当時を振り返ります。

「前職では個人賞をとった経験もあり、『オプトでもバリバリやってやるぜ』っていう気持ちでいたんですよ。けれども、右も左も分からなければ、広告用語もさっぱり。それなら周りに教えてもらえばいいのに、これまでの社会人経験からくるプライドが邪魔をして、年下のメンバーにアドバイスをもらうこともできない。お客様を訪問しても『最後は先輩や上司が助けてくれる』と構えて、とにかく他人事のように仕事をしていました」

そのスタンスに対し、聞こえてくるのは耳の痛い言葉の数々。当時の上司からは「お客様に対する責任感を持ちなさい」と叱責が飛び、お客様からは面と向かって苦言がされるばかりか、上司宛てに注意の電話がかかってくる始末。さらに、チームメンバーからは、「『バリバリやってやるぜ』っていう割に、できていないよね」と、辛らつな言葉を投げつけられます。

「こういうことを言われるのって、やっぱりつらいし嫌ですよ。だけど、自分の行動によって誰かがしんどい思いをしていると考えたら、もっといたたまれない気持ちになりました。僕の根底には、誰からも好かれたい願望があるんですが、実際は真逆のことが起きている。この事実と向き合って、一つひとつ着実にやっていかないことには、この先太刀打ちできないなあって感じました」

営業スタンスが「個人」から「チーム」へと変わった

ここをターニングポイントに、足りないものを埋めようと動き出した佐々木が、まず大切にしたのは、「素直さ」でした。

「年齢や年次に関わらず、謙虚な気持ちで教えを請うたり、いろいろな人にフィードバックをもらったりと、自分から少しずつ輪を広げていきました。でも、最初は正直、怖かった。初歩的なことを聞いて、『お前、30にもなるのにそんなことも知らないのかよ』とか思われるんじゃないかって。でも、『いやいや、どうせ俺わかんないから』って開き直ったら、そのあとはどんどん行動を起こせるようになりました」

こうして人の教えから素直に学びはじめると、佐々木の営業スタンスにも大きな変化が。この過程で得られた、いままでにはなかった気付きとは何だったのでしょうか。

「前職は自分さえ努力してできる幅を広げれば、お客様に満足してもらえたんです。承認欲求が強い僕にとって、これはやりがいが大きく達成感もありました。けれども、オプトで求められているのはチームで動くこと。関わる人が多いぶん、自分の業務以外にも考えを至らせることのできる広い視野が必要です。広告一つをとっても、提案から計画立案、実行、運用とフローが進むにつれ、営業、コンサルタント、オペレーターと携わる人も変わります。それまでは自分の努力によってどうにかできる部分じゃないからと割り切っていましたが、そうじゃなくて、どのような動きをしているのか把握することはできます。こうした視点を持って自分から情報を取りに行くようになったことで、それまで知ろうとせずにやり過ごしてきた中にたくさんの学びがあることや、営業の要諦はチームマネジメントであり、チームビルディングでもあることに気付くことができました」

さらには、自分の気持ちはもとより、お客様の気持ちだけ、メンバーの気持ちだけでプロジェクトを推し進めるのではなく、それぞれから上手に汲み取ったうえで最適な道を見つけていくプロセスも大事にするようになったと言います。

「とはいえ、誰もが納得した形に落とし込むことは、すごく難しい。ですから、少なくとも関わるメンバー全員で話し合ったうえで前に進めるようにしています。そのなかで僕自身は、『お客様はこう話している。それに対し、自分はこう思うから、このように進めたい。どう思う?』のように、自分の考える思考プロセスをメンバーに開示することを大切にしています」

一方、お客様に対しては、お客様の言葉を正確に理解したうえで、お客様の会社で使われている言葉を用いた説明や、お客様がうまく表現できない思いの言語化に努め、齟齬のないコミュニケーションを心がけていると話します。
このようにしてつかんだのが、MVP受賞へとつながった新規顧客の獲得です。ここでもプロセスとコミュニケーションを大事にした佐々木の愚直なアプローチがお客様の心を動かしました。

「広告一つをとっても、刈り取り施策や認知施策など、様々な領域がありますが、これらは施策を打った延長線上に目標を設定することが多い傾向にあると感じています。しかし、アウトプットは目的であってはならず、それがお客様のビジネスの課題――たとえば、売上を増やす、会員数を増やすといった直接的なKPIにどれだけヒットするのか、この結果がともなうものになっていなければなりません。この本質をブラさず、お客様の考えていることが本当に課題解決につながるのかを対話を通してしっかりひも解いたうえで施策をお示しできたことが結果として表れた、と振り返って思います」

「やりたいことがやりたい。だから前へと進める」

鼻っ柱を折られても、苦言を呈されても、難しい仕事と対峙しても、佐々木は逃げずに踏みとどまり、自分の殻を破り捨て、結果へとつなげてきました。佐々木の持ち味の一つ、この“愚直に前へと進める力”の源泉はどこにあるのでしょうか。

「“誰からも好かれたい願望”もそうですが、大きく二つあります。一つは、悔しい気持ちのまま終わりたくないという思い。つらいことでもやりたいことにつながっている、意味がある、と思えるのならば続けたほうがいいし、それが最後には自分のためになると信じられる気持ちが強いからだと考えます。もう一つは、家族のために頑張ろうという責任感です。これは、チームメンバーやお客様に対しても同じです。僕が担当しているお客様にもご家族がいて、広告のパフォーマンスによってはもらえるお給料の額が変わるかもしれない――のように、相手のバックグラウンドをつい想像してしまう。すると、『やってやろう!』と思いがわいてきます」

そう話すと同時に、「僕だけじゃなく、誰もが自分のやりたいことをやったほうがいい」と言葉を強くする佐々木は、社内変化の大きいオプトの現状を踏まえながら、「それが仕事を頑張れる源泉になる」とし、仲間に向けてエールを送ります。

「オプトの良さは、やるべきことをやっている人が多いところ。そして、その理想のキャリアに向かって個々が自走できるところです。こういう人たちは、環境を言い訳にせず努力できるし、打ち込むための時間もうまく工面しています。この先も、一人ひとりが努力を軽んじず、やりたいことをやるために自分の業務としっかり向き合えるオプトをみんなでつくっていけたらと思っています」

このように思いの丈を話す佐々木の、今後「やりたいこと」。それは、オプトに入社を決めたあの日に描いた思いへとつながります。

「当社グループが掲げている『共創パートナー構想』。これは、まさに僕のなりたい姿です。
オプトに入社する前、バックパッカーとして世界を一周しました。そのとき感じたのは、世の中には知られてしかるべきサービスがまだまだある、ということです。たとえば、トイレ一つをとっても日本のウォシュレット機能は改めて目を見張るものがあります。このような素晴らしいサービスやプロダクトを広告やマーケティングを介して広めたい、お客様やエンドユーザーの『あったらいいな』を生み出したいと、いまも強く思っています。そのために、お客様ともっと密な関係を築き、事業創造の相談に乗れるほどの力を付けたい。このようにしてお客様のパートナーとなり、世の中に必要とされるサービスの誕生に関われる人になることが、僕のやりたいことであり、キャリアプランの終着点です。
何かのサービスによって課題が解決できる世界をつくれたなら、世の中は笑顔であふれるはずです。きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、僕はそう思っていますし、そう思っていられるように引き続き努力を重ねていきたいです」

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