Interview
※本文は取材当時の情報です。
2018年下期MVPを獲得した濱内眞幸(2010年中途)。オプト入社前は、人材派遣会社、たばこメーカーで働いていた濱内。学生時代から得意とする話術を活かせる仕事がしたいと、現在まで一貫して営業畑を歩んでいます。オプトに入社し、それまでのコミュニケーション一辺倒の営業スタイルから知識という武器を携えることができたと語る濱内のストーリーを追います。
成長欲を満たせる職場を求め、オプトへ
濱内「話すことによって『あの人はすごい』と一目置かれる人になることを、社会人になる前からずっと目標にしています。そのための一歩として新卒入社した会社では、お客様からお客様の紹介を受けることも多く、目標に順調に向かっていました。ただ、会社がある日、不祥事を起こし、このまま営業として居続けることの限界を感じ、退職届を出しました。
その影響からか、気持ちが慎重になっていたんでしょうね。転職先はやりがいよりも安定を選び、たばこメーカーに決めました。
大きな会社だから、コンプライアンスも徹底しているだろうと。実際、仕事内容もクリーンで拘束時間も長くない。1日15~16件のタバコ販売店を回り、陳列棚を整えたり、新商品を売り込んだりするルートセールスが僕の仕事でした。店主と世間話ができれば、十分こなせる業務です。そして給料も良かった。けれども、志望動機がそんな理由だったので、しだいに物足りなさを感じるようになりました」
求められるスキルは、コミュニケーションのみ。今の仕事をこれから何十年と続けることを考えたら、将来への不安も覚えたという濱内は、成長し続けられる環境で働きたい、と再び転職を決意。新たな条件である「成長し続けられる」を満たせるのであれば、業種へのこだわりは一切なかったと話します。
濱内「明るい社風で、風通しが良い。手を挙げたら何でも挑戦させてくれる。そして、スーパー営業マン一人がいるのではなく、何人もいる会社で働くことを強く望んでいました。そこで出合ったのがオプトです」
半年間のアルバイトを経て、2010年に社員登用された濱内は、当時のオプトの印象を「とにかくカッコいい会社だった」と振り返ります。
濱内「周りはみんな個性的で、上昇志向にあふれていました。『一人一人が社長』という社是のとおり、誰もが事業主のよう。個の力の集合体のイメージが強く、刺激にあふれた環境でした」
お客様の冷ややかな視線、すごい剣幕。初めて感じた仕事の壁
成長意欲に燃える濱内にとって、オプトは求めていた以上の環境。自分の腕を磨くのに最適と感じる一方、オプトの仕事は難しさを極めていたと話します。
濱内「それまでは割と順風満帆に来ていたんです。1社目では新卒の代表社員に選ばれ、2社目でも営業成績は良かった。“自分、頑張っているぜ” 感がすごくあったんです。だけど、オプトに来た瞬間、なんでこんなに仕事ができないんだっていう気持ちに苛まれました。コミュニケーションスキルだけで、どんなことでも乗り切れていた今までのやり方がまったく通用しなくって。大きな壁を感じ、入社からの3年間は鳴かず飛ばずの毎日でした」
そんな濱内の当時の仕事ぶりをうかがえるのが、入社1年目のバレンタインデーのエピソードです。お客様に少しでも気に入ってもらおうと、当日の朝にチョコレートを手作りするものの、そのせいで定例会に遅刻。お客様に渡すと、「チョコもいいけれど、時間にちゃんと来てくださいね」と冷ややかに言われ、死にたくなるほどの自己嫌悪に陥ったと言います。
うまくいかない現状にもどかしさを感じながらも、とにかく今日を乗り切ろう。そんな濱内の姿勢がある日、お客様を怒らせる事態にまで発展してしまいました。
濱内「同じ日に2回ミスをし、朝夕それぞれお客様に謝罪に行きました。けれども、その翌日、さらには1週間後にもやってしまって。次は上司を連れて謝りに行きましたが、お客様は上司が渡した名刺を投げ返すほどの剣幕で……もう泣きそうになりました。このころは、お客様がとにかく怖かったです。ただ、良いお客様に恵まれたことも相まり、怒られるのと同じくらいかわいがってもいただいていたんです。
仕事終わりに飲みに行ったりすると、「あのとき、どうして怒ったのか分かる?」という具合に私に足りないこと、求めていることを、いつもていねいに教えてくださいました。この繰り返しのなかで、自分がどう変われば、お客様にとってベターからベストなパートナーになれるのか――ようやくですが、そんなことを考えられるようになりました」
▲大きな壁を感じ、入社から3年間は鳴かず飛ばずの毎日だったと語る濱内
お客様の思いに応えるために。その努力が確かなカタチになった
お客様のベストパートナーになりたい。そう望んだ濱内は、とにかくスキルを磨くことに必死だったと話します。
濱内「何をやっても空回りしていたころは、お客様視点がすっぽり抜け落ちていました。当然ですよね。タスクをこなすことを仕事と思っているので、何かをキャッチできるわけがありません。けれども、叱咤激励してくださるお客様がいたおかげで、『お客様ってこう思っているんだ』と考えるクセが身に付きました。すると、『今はどう思っているんだろう?』と先回りして考えるようになり、最終的には『考えるより聞いたほうが早い』と行動に表れるようになりました。
僕の仕事のスタイルは、お客様に何かあったらすぐに電話で話す。現状を把握できたら、判断して、行動に移す。1日空いてしまうとお客様の熱も冷めてしまうし、自分の熱意も伝わらないので、いかに短い時間で対処するのかにもこだわっています。
そのためには、クオリティを上げる必要もある。ただ色々なことを言ってしまうとお客様は混乱されてしまうので、伝えるポイントを押さえる。これはオプトで働くなかで、培ったスキルです」
そして、これらを実現するには、ただ行動力があるだけでは不十分。圧倒的に勉強量が足りていなかったと当時を振り返る濱内は、お客様が属する業界の知識、そしてオプトが属するインターネットマーケティング業界の知識の習得にもどん欲に励みました。
濱内「お客様に信頼していただくためには、プロかどうかの視点は欠かせません。もちろんインターネットマーケティングの知識が十分あることは大前提ですが、業界に関する知識もお客様と同じ目線で語ることができるようになる必要があります。私は、お客様の業界でインターネットマーケティングを活用するなら濱内に聞くのが一番、と思ってもらえるポジションを目指しました」
元来の武器である高いコミュニケーション能力に、お客様視点による考察力、十分なスキルが掛け合わされた濱内の努力は、ここでようやく花開きます。
濱内「おかげさまで長くお取引いただいていたお客様に認めていただけるようになりました。ここ何年かで、ようやく仕事の手ごたえを感じられるようになりました」
▲圧倒的に勉強量が足りていなかったと当時を振り返る濱内
大変な場所で成長したいと望むのなら、オプトは最適な環境
こうして現在の営業スタイルを確立した濱内。オプトでの9年間を振り返ってもらったところ、大変な会社に来たという当初の思いは変わらない、と表情を崩します。
濱内「僕はもともと仕事に対する固定概念がありません。自分がこうなりたい、という理想って特に持ってはいないんです。ただ、とにかく大変な場所に行きたかった。そう思ってオプトに入ったら、本当に大変でした。けれども、あのままたばこメーカーで50歳まで働いて、『明日から来なくていい』って言われたら途方に暮れると思うんですが、いま、オプトで同じ目に遭っても何とかなるって思える。この明確なギャップを実感したかった。オプトはまさにイメージどおりでした。
何もない状態から色々な試練を乗り越えて成長でき、その結果やりたいことが生まれ、叶えてきたことを思い返すと、いまの僕があるのは、オプトに育てられ、お客様に育てられたからこそと、強く実感しています」
そう話す濱内には、今後目指したい像が二つあります。
濱内「最初の話に戻るんですが、やはりその道の権威を目指したいですね。まずは社内で一番に名が挙がる人物に、競合企業からは「今度のコンペに濱内が出てくるぞ!」って脅威に思われるように。そして、お客様からは「あなたが良かったから、オプトを選びました」と常に言ってもらえるように。それがこの業界での地位、名声だと思っているので、「知識」「安心」「信頼」が備わった営業を、引き続き目指していきたいと思います。
もう一つは後輩育成に励みたい。みんな優秀なので、僕のように3年も苦しむことはないと思いますが、苦しんでいるあいだに残念ながら自分を諦めてしまう人もいる。そういう人に僕から渡せるものがあるといいなって思っています。そして、最終的には「あのとき、濱内さんの指導を受けられてよかった」って言ってもらえたら嬉しい。育成と言うとおこがましいですが、若い社員に伝授できることがあるのなら、惜しみなく注いでいきたいです」
そう話す、濱内の表情はとても穏やか。目標に向かって着実に歩を進める姿はとても頼もしく映ります。これからも、名うての営業社員として、会社の成長、お客様の成功に寄り添いながら、いっそうの進化を遂げていくことでしょう。
▲2018年下期納会にて登壇した受賞時の濱内の様子