Interview
※本文は取材当時の情報です。
入社以来、営業一筋の三上諒(2018年新卒)。日々、多くの人と出会い、そこで起きる出来事が、ときに気づきを与え、奮起させ、そして成長を促してきました。
「営業とは飽くことのない仕事」と話す、三上の一途な想いがMVPという形で実を結んだ今回。当初、自分のための目標達成だったはずが、いつしかチームや組織のためへと変わり、それは次の目標をつくるきっかけへとつながっていきました。
「仲間の期待に応える」を実現。MVP受賞の瞬間、壇上から見た光景は
MVPへの布石は、前年の2021年下期納会直後にさかのぼるといいます。当時も壇上に立ちたいと努力を重ね、結果を出せたものの、そのステージは別の社員の舞台に。しかし、その現実が三上を奮い立たせました。
「このときは、内心、準MVP取れるかなぁと思っていたので、名前が呼ばれずに悔しかったです。けれども、そんな僕を見たクライアントチームの皆さんが、『私たちの中では、三上がMVPだと思っているよ』と労ってくれ、先輩は『あなたが担当する顧客ってMVPを受賞できるだけの可能性がある顧客なんじゃないの? 準MVPが受賞できなくて悔しがるレベルにいてほしくない』と、鼓舞してくれました」
周りの期待の大きさに気づいた三上は、「次こそは絶対にMVPを受賞する」と、決意。表彰基準の大前提となる数字目標の達成はさることながら、新しい事例の創出などインパクトを出せる施策への挑戦、さらには良いチームづくりを念頭に1年間走ってきたといいます。
「オプトのMVPは、頑張ったご褒美として与えられる賞ではありません。『ここからさらに飛躍してほしい』『この会社の未来を託したい』といった意味が込められています。私も、目指すからにはそう思ってもらえる成果をしっかり出そうと思っていました。ただ、前年は『自分が数字をつくろう』『自分が受賞者になろう』という意気込みが強かったのですが、今年は気持ちに変化がありました。MVPに届きそうにない場合は、部の目標達成、会社の目標達成に貢献しよう、と思ったのです。そこから先は、仕事の達成感をチームのみんなにどうすれば味わってもらえるのか、私が全社に働きかけられることはないか、組織全体がさらに前進するためにはどうすればよいのか、と考えるようになっていました。
そんな思いがあったぶん、受賞した時はとにかく嬉しかった。ステージに上りながら、チームの仲間はもちろん同期や先輩、後輩、たくさんの人が泣いて喜んでくれる姿を見たとき、この気持ち以外に表現できる言葉は見当たりませんでした」
大型顧客の担当に抜擢 プレッシャーを乗り越えつかんだ信頼
三上とMVP受賞につながったお客さまとの出会い。それは、入社2年目のころでした。
いまでこそ営業統括として多くのメンバーをまとめ、プロジェクト全体を俯瞰する立場にいますが、当時は本人曰く、「社内外の関わる方たちから見て、仕事を任せて大丈夫なのか、と不安視される頼りない存在」だったといいます。
「担当になったのは、大きなECサイトを手がけるお客さま。全社で見ても最重要の顧客にあたることもあり、前任の営業も運用コンサルタントも社内表彰経験のあるエースプレイヤーの先輩方が担当していました。そこに入社2年目の私がアサインされたのですから、プレッシャーは大きく、お客さまに依頼一つ出すことも怖いくらい。ディスカッションにも参加できず、最初は常に緊張していました。」
スピード、レベル、アウトプットの質。これまでと次元の違う現場の空気に気圧されたままの、三上の不安げな表情とオドオドとした言動はお客さまの信頼を欠き、ついには三上にとって苦いながらも成長の糧となる出来事を引き起こします。
「そのお客さまには、一年で最も重要と位置付ける日があります。この日ばかりは、私たちチーム一同もお客さまのオフィスに出社し、かかりきりで業務に当たるのが恒例なのですが、直前になって担当の方から上司宛てに一本の電話が入りました。その内容は、端的に言うと『戦力にならない人はわざわざ弊社に来なくてもよい』と、自分の事を言われてしまったのです」
それでも、当日はお客さまのオフィスに出社したという三上。逃げ出さず、正面突破を貫いた裏には、上司や先輩が寄せる自分への信頼を感じたから、と回想します。
「このときの部長はとても落ち着いていて、『いま、こう言われたけれど、あなたはお客さまの信頼をすぐつかめるようになるから絶対に大丈夫。アサインした私を信じなさい』と、すかさず私をなだめてくれました。そのうえで、私の10期上の先輩とともに『今後、三上の価値を発揮していくためには……』と建設的な議論をその場で始めてくれて。先輩も『何かあれば、すぐフォローするから』と安心させてくれました。だから、逃げ出さずにいられたのだと思います。
また、自分には入社からコツコツ頑張ってきた自負がある、と思い直せたことも大きかったです。仕事の難易度はこれから攻略するとして、仕事の進め方やマナーはすでに身についている。まずはそこを押さえたコミュニケーションから始めようと、初心に立ち返ることができました」
以来、お客さまと積極的にコンタクトを取るように。専任で進めるプロジェクトができたことも手伝い、主体的な行動を起こせるようになります。
「こうしましょう、ああしましょうと自分の意見をどんどん出せるようになるにつれ、風向きが変わりました。電話の一件から2ヵ月ほど経った際に、担当の方が私のことを“みかみっち”と呼んでくださるようになったんです。「あれ、名前呼んでくれた……」って本当に嬉しくて。認めてもらえた喜びは大きかったです。これを機に、新しい相談や日頃感じているささいな課題を徐々に共有してくださるようになり、話題はプライベートのことにも及ぶようになりました。また、難しいお題をいただいたときも、『関係は築けている。しっかりすり合わせをすれば大丈夫!』という気持ちで臨めるようになりました」
お客さまや仲間とともに、大変の先にある「プラス」を目指した仕事をする
この経験も教訓にしながら、三上は大きく三つのことを胸に仕事をしているといいます。
「一つは、プロ意識です。当初は、担当になったばかりだし、入社2年目だし、という甘えがありました。しかし、お客さまにそんなことは関係なく、戦力にならない私が携わる意味を見出せなくて当然です。以来、どんな環境に置かれてもプロとしての価値を出していこうと努力しています。二つ目は、コミュニケーションです。ビジネスとは、人と人との関わりそのもの。お互いに知ってもらい、良い関係を築くことをファーストステップに置いています。そして三つ目ですが、誰もが楽しく働ける環境をつくることです。私たちの仕事は、とてもハードです。だからといって、『仕事が大変』で終わらせたくはありません。『だけど、楽しい』『だけど、スキルアップにつながる』『だけど、終えた後のお酒は格別』など何でもよいので、仕事の先にプラスを感じられる瞬間づくりを大切にしています」
なかでも、三つ目の「誰もが楽しく働ける環境をつくる」ことは、この1年で特に意識するようになったとし、その背景をこのように語ります。
「今回の表彰において、僕が受賞を逃しても、チーム賞は取れるかもしれない。または他の誰かが受賞するかもしれない。そうなったとき、みんなで喜びを分かち合える一体感のあるチームをつくりたいと思いました。これは新しいメンバーの加入によって、チームが若返りを図ったことも大きかったです。メンバー構成が変わっても結果を出し続けられるチームをつくりたいと強く思っていたのです。しかし、メンバーのモチベーションは画一的ではありません。成長機会を望んで飛び込んでくる人もいれば、仕方なくアサインされた人、『大変なことはしたくない』という人もいるでしょう。そうやっていろいろな思惑はあれども、せめて誰もが『一体感のあるチームだな』『ここでなら頑張れそうだな』と思ってもらえるチームにしたかったのです。加えて、我々のお客さまは、デジタルホールディングス全体で見ても最先端の取り組みを行っています。そこに携わることを『必ず自分の力になる』と信じて業務に向かえる環境づくりにも1年間努めてきました」
お客さまの想いを共有し、お客さまとともに社会に幸せを届けていく
お客さまとの信頼を築き、チームに働きがいをつくり、自分にもMVPの称号を与えることができた三上。営業という仕事の極意をどのようにとらえているのでしょうか。
「お客さまからお預かりする金額の大きさに対し、責任と誇りを感じられる仕事です。広告運用のスケールがとにかく大きいゆえに、やりがいがあります。もちろんオプトの看板があり、チームのみんながいてくれてのことですが、こうした環境のなか、世の中のためになることに最先端で携われていることが醍醐味です」
そう話す三上は、MVPを受賞する嬉しさを今度は後輩やチームメンバーに味わってもらいたい、と次の目標を見据えます。そして、会社とお客さま、その先に存在する社会に向けては、このような思いを口にしています。
「お客さまからは広告に閉じないアクションを期待されていると感じます。このMVPをバネに、お客さまの事業成長にあらゆる面で貢献できる人になりたいと思っています。
日々仕事をするなか感じているのは、どのお客さまも自社が提供するサービスを世の中に広めたいと本気で思っていることです。私もその思いに心から共感していますし、実現できれば、まさしくみんながハッピーになれると信じています。これからも、その大きな「想い」を社会に届ける仕掛けを、お客さまと一緒につくっているという自覚を持ち、また大事にしていきたいです。さらには、その仕事を通して自分も輝ける人、魅力のある人を目指し、人生を歩んでいきたいと思います」