Interview

逃げずに不言実行。内省し続け勝ち取った、個客とチームの信頼

# 新卒入社   # ビジネス   # マネジャー   # MVP  

※本文は取材当時の情報です。

「今まで本当にしんどかった」。MVP受賞のステージでそんな言葉を発したアカウントマネジメント部 久保倉慎吾(2011年新卒)。パソコンのキーボードを叩けない日もあったと話すほど自身のふがいなさと格闘していた久保倉が、自らが立てた目標を強靭な精神力のもと達成するまでのストーリーを紹介します。

担当者なのに傍観者。入社7年目、初めての挫折

入社以来、営業畑を歩く久保倉が、それまで担当していた業界とは異なる業界へ異動したのは、3年前。それまでは大きな挫折は無かった、と話す久保倉にとって、これは試練への入口でした。

「異動と同時に業界大手企業の担当になりました。業界知識も不十分な中、お客様の事業課題とミッションの変更もあり、まさに右も左も分からない状態。暗中模索の毎日が始まりました」

タイミングとは重なるものです。まもなく始まった業界にとって1年で最も重要なシーズン。しかし、広告出稿の仕様変更が重なり、目標が未達となる結果に。担当になって日の浅い久保倉は、当事者ながら何も対応できなかった、と当時の悔しい思いを口にします。

「特に辛かったのが、結果に対して責任感を持てなかったことです。本来なら僕が矢面に立たなければいけないのに、お客様のことも、業界のこともわからない。頭を下げているのが僕じゃないことがすごく気持ち悪くて、自己嫌悪に陥っていました。

当時は、社内のディレクションもうまくいかなくて。チームメンバーは、業界担当歴5年以上のベテランばかり。レベルの違いから、委縮しきっていました。お客様と課題やゴールについての意思共有を僕主体で行うのですが、共通理解は得ているものの、もっと高いところで求められているんじゃないか、と常に不安がつきまといました。アドバイスをもらおうにも何から聞けばいいのかすら分からない状態です。とにかく過去の経験が全くと言っていいほど通じない。明確なスキル不足を痛感し、どんどん自信を失っていきました」

そんな現状に、「業界を異動していなければ、こんな悩み方をしないのに」「どうして自分がこのポジションにいるんだろう」と、つい泣き言をこぼしたことも。

「でも、1か月くらいしたら、これらは言い訳だと気付いたんです」

環境のせいにしていないで、やれることをやろう。

そう思いを改めた久保倉が、当事者意識を持つために自分に課したこととは――

起死回生の逆転劇を生んだ、目標の設定と実行

現状を正面から受け止めた久保倉は、大きく二つのことを心がけたと話します。

「一つは、自分が前月や前週に出したアウトプットを常に超えることを意識しました。といっても、これは入社1年目から実践していること。自分がサボった部分やもっとできたはずと感じる部分は自分にしか分かりません。そのままうやむやにするのではなく、次回には必ず克服しようと決めました。

もう一つは、過去取り組んだことのない分析のアウトプットを、毎週の定例ミーティングで提出すること。お客様は、広告とは、マーケティングとは、という考え方を重視されていたので、分析や戦略に重点を置いた報告が好まれると考えました」

誰かに言われたわけでも、誰かに宣言するわけでもない、自分の、自分による、自分のための目標。これらを徹底的にやり始めたところ、1年間が経つころには明らかな変化が出てきました。

「データの分析に、上司や先輩からもらったアドバイスを基にした自分なりの考えを報告し続けました。すると、お客様の満足度が徐々に上がり、数値的な結果も付いてくるようになったんです」

お客様が潜在的に知りたがっていることを、先回りして伝える、提案する。このやり方は、お客様から喜ばれるだけでなく、チームにも良い影響を生み出します。

「お客様が本質的にやりたいことを伺えるようになり、また自分たちができる方向の提示もできるようになったことで一緒に案件に向き合うコンサルタントの業務の方向性が定まり、余分な業務に取られる時間が無くなりました。また、お客様が真に求めていることの理解が進んだことから、相談を受ける前に提案できるようにもなりました。要は、ちぐはぐしていたコミュニケーションが円滑に回り出したのです」

これら地道な努力の積み重ねは、やがて実を結ぶことに。久保倉はプロモーション成長率200%という大きな成果をお客様にもたらしたのです。この結果に、チームメンバーの高い評価が後押しとなり、2019年上期MVP受賞へとつながりました。

▲入社7年目にしての初めての挫折と、当時の悔しい思いについて振り返る久保倉

“悔しさ”という名の成長ドライブを踏ませてくれる仲間がいる

自分のスキル不足と冷静に向き合い、自ら設定した目標を黙々とこなすことで、お客様と仲間の信頼を獲得した久保倉。常に100%の力で走り続けられたその理由を仲間がいたから、と話します。

「辛かった時期をチームの仲間が支えてくれました。担当になって間もない時期、『これは僕の責任です』と、僕に代わって頭を下げてくれたコンサルタントもいました。『彼のためにも頑張ろう』って思ったことも、大きな原動力になりました。

それから、僕が所属する部署は、MVP受賞者がとにかく多くて。そのうちの二人が僕の一年先輩なんです。来年の自分があの人たちに近づくために、いま何をすれば良いのかは、常に考えていました。同じ業界の営業を担当する一つ下の後輩が新規コンペを任され、のちにMVPを獲得したことも悔しかった。つまるところ、僕の成長ドライブは、 “悔しさ”なんです。追いつきたい、追い越したいと思わせてくれる身近な仲間の存在が、僕を鼓舞してくれたように思います」

そう話す久保倉にとってMVP受賞の一番の収穫は、陰日向になって応援してくれた仲間の存在の大きさに改めて気づけたこと。

「自分がもたらした結果に感動してくれる人がたくさんいたんです。なかには、こんなに泣いてくれるんだって人もいて……まあ、誰よりも僕が号泣しているんですけどね(笑)。そうやって一緒に泣いて喜んでくれる仲間は、本当に大切にしなければいけない。これは、受賞ステージに立って唯一明確に思えたことでした」

▲現状を変えるために自分の中で定めたルールを語る久保倉

目指すは、いるだけで誇れる会社

さて、自分を高いレベルで律しながら、不言実行の心で突き進む久保倉の、その強靭な精神力と意志の源はどこにあるのでしょう。

「あなただから一緒に仕事がしたい。僕は、そう言われる人になりたくてオプトに入社しました。それは当時21歳の僕が全力で考えたもので、下したこの決断は、決して軽い気持ちではありませんでした。だから、過去の自分に安易にダメ出しをする生き方をしたくはない。そんな話を後輩にすると、『入社動機をいまだに覚えているなんて、すごいですね』って言われるんですが、そういう軸があるほうが選択を迫られたときもシンプルに考えられる。僕は軸があるぶん、周りの人ほど悩んではいないと思います」

そんな久保倉が中心に置く軸は、“逃げない”こと。

「しんどいと思ったとき、その気持ちは逃げなのか、逃げじゃないのか、という照らし合わせは、しんどければしんどいほどやっています。もしも逃げていないのなら解決に向けて動けばいい。でも、逃げていないって思えないのなら、ただ自分に言い訳しているだけ。軸が研ぎ澄まされているからこそ、自分としっかり向き合える。だから、遠回りすることなくまっすぐ進めるのだと思っています」

強みの源泉を明かしてくれた久保倉ですが、今後はチームオプトで臨める体制づくりに取り組みたいと、新たなチャレンジに意欲を見せます。

「僕は、本質的にオプトの中でできない仕事はないと思っています。ただ、一つひとつの部門が自分たちの仕事の範囲はここまでだと自分たちに制限をかけてしまっているように感じるし、お客様にもその考えを額面通りに受け取られている節がある。これって非常にもったいない。だから、個別最適ではなく、業務領域を超えた全体最適のサービスを展開しようと社内で具体的な話を始めています。

事業領域それぞれが持つアセットを組み合わせてパッケージングしたり、インフラ構築をしたり、いろいろな展開が考えられると思う。オプトの強みになることを大きなフレームで実現したいと考えています」

A、Bというサービスでそれぞれ100の価値を提供している。これに対し、お客様も満足している。だけど、AとBを組み合わせたら、100以上の価値を提供できる。オプトは、そんな可能性を秘めた会社であることに気づいてほしい、と久保倉は熱く語ります。

「オプトの一番好きなところは、難しい仕事が多いはずなのに妥協する人がいないこと。社員がそれぞれ頑張っている成果を、そのまま正しく世の中に届けるだけで、会社の評価が高まり、真の意味でお客様とパートナーになれるとしたら、オプトはいま以上に誇れる会社になれる。実現に向け、仲間と共にチャレンジしていきたいです」

そう話す、久保倉の視線はどこまでもまっすぐ。

目指すは、いるだけで誇れる会社。

この目標に向け、久保倉はこれからも自らを奮い立たせながら果敢に挑んでいくことでしょう。

▲2019年上期納会にて登壇した受賞時の久保倉の様子

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