Interview

価値の源泉は「人」。フロント人材が育つ仕組みをつくり、新しい育成文化の創造にコミット

# 新卒入社   # ビジネス   # MVP  

  • 熊田 吾一

    株式会社オプト
    第1営業本部営業9部

    熊田 吾一

    株式会社オプト
    第1営業本部営業9部

    2016年株式会社オプト入社。
    オプト入社以来、現在まで一貫して運用コンサルタントとして従事。美容・コスメ・ECなど幅広い業界のお客さまを支援。現在は、運用コンサルタントの傍らアドセントラル室にてフロント人材の育成も担当。

※本文は取材当時の情報です。

運用コンサルタントとして、お客さまへの価値提供に人一倍こだわり、成果を上げてきた熊田吾一(2016年新卒)。フロント人材が育ち続ける仕組みと育成文化の醸成がいまのオプトに必要だと提言し、現在、新しい組織づくりの主力メンバーとして奮闘しています。
「個の成長」と「組織の成長」双方を見据え、その実現に向けたステップを踏み始めた熊田の道のりと現在地を紹介します。

運用コンサルタントに留まらない活躍で、会社に貢献

入社以来、WEB広告の運用コンサルタントとして活躍してきた熊田は、仲間やお客さまから信頼を寄せられる存在です。現在は、運用コンサルタントの統括として提供サービスの品質管理を行いながら、広告以外の与件整理や提案、市場規模の予測など、お客さまの要望に応じて多岐にわたる業務を精力的に推進しています。さらに、2023年からは意志ある精鋭コンサルタントの育成と、知見を組織全体で活用することを目指し、アドセントラル室の立ち上げにも尽力。

「運用型広告の特性上、運用コンサルタントの質がお客さまへ提供するサービスの質に直結します。そのため、運用コンサルタントの質、すなわち習熟度に応じてアプローチすることを考えました。具体的には、習熟度をカテゴライズし、各習熟度に沿った支援や取り組みの設計を進めています。」

また、広告運用アカウントの品質を測る独自指標AQS(アカウント・クオリティ・サーベイ)による全アカウントの成果の底上げにも取り組んでいます。

「AQSは広告の運用状況を診断するための指標です。こちらは人間でいう健康診断のようなもので、脈拍や血圧のように短期的に見る指標と、がん検診のように長期的に見る指標があります。ただ、設計当初と現在とでは市況が変化しているため、指標をアップデートする必要があり、診断のサイクルは半年に一度から一ヶ月に一度にリデザインしました。
基準があれば、運用歴の浅いコンサルタントも良し悪しの判断ができます。改善のポイントが明確になることで、運用品質が底上げされ、結果的に社員のスキルアップにもつながっています」

人材育成に意欲を見せるも、難しさを痛感

「私たちの仕事は人がすべて」と言い切る熊田。これは、人材に対する強い思い入れを持つことをうかがえる言葉です。その出発点となったのは、新卒1年目のころ。本人は当時のエピソードをこのように話します。

「私は入社半年辺りからお客さまのもとに一人で伺い、運用の提案をするようになりました。ある時、先方のご担当者は私の提案に対して、まずは自身の提案を試したいと強い意志でおっしゃいました。お互いに意見をぶつけ合いながら、まずはお客さまの考え、次に私の提案を試すことになりました。結果、良い実績が出たのは私の提案でした。その後、『熊田さんのように自分の意志をもって提案や実行をしてくれる方が担当でよかった』と言ってくださいました。
成果を出せたことはもちろんうれしかったのですが、お客さまに真にフィットすることを考えて実行することがもっとも大事なことであり、それをできる方がお客さまからの信頼も得られると実感できた経験はそれ以上に大きなものでした。私の仕事へのスタンスは、このときに決まったように思います」

もともと自分が解決できることの幅を広くしたいと考えていた熊田は、この体験を境に意志ある運用コンサルタントを増やしたいと思い描くようになり、管理職への関心を強くします。入社4年目にはチームマネージャーに任命され、いよいよマネジメントの道に。しかし、意志を持って真摯にお客さまと向き合う熊田の姿勢が人材育成の場ではアダとなってしまいます。

「これは大きな反省点なのですが、当時の私は、自分の物差しで人を測っていました。それだけでなく、『どうして』『なぜ』と突き詰める性格のため、相手に心理的圧迫を受けているように感じさせてしまいました」

ついには、メンバーから「熊田さんが求めるアウトプットは出せません」と言われる始末。マネジメントの大変さ、自分の思うようにはいかないもどかしさを募らせます。そればかりか、メンバーの育成に力を入れるほど、お客さまへの支援が手薄になることにも苛まれた熊田は、メンバーに戻り、再び最前線で自身の背中を見せて価値提供することを選択します。

「人を育てることが嫌になったわけではありません。ただ、お客さまへの価値提供の仕方が変わっただけだと考えています。組織の都合上、マネージャーは間接的にお客さまに価値提供することになります。しかし、私はその方法が上手くいきませんでした。それならば、お客さまにとってベストは何かを考え、プレイヤーとしての価値の発揮に専念し、その行動を通じて周囲のメンバーをも変えていこうと思ったのです。」

会社の危機を前に仲間と奮起 アドセントラル室の立ち上げへ

こうしてマネジメントから距離を置いた熊田ですが、2021年初頭、人を育てることを意識せざるを得ない現状と直面します。営業と運用コンサルタントの両方に精通した人材を増やすことを目的に、二つの部署を統合する組織改編が行われ、それが契機となりました。

「この組織改編は、スキルの幅を広げる良い機会になった反面、カバーする業務が増えることで、行き詰まる人が出てきてしまいました。お客さまからの要望に十分に応えられず、社内の誰に相談すればよいのだろうかと困っている社員の姿を見たとき、私は大きな危機感を覚えました」

そんな熊田の前に、同じく組織の状態を危惧する人物が現れます。かつての部下であり、現在は上司に当たる、アドセントラル室 部長の西森智也です。西森の思いを知った熊田は、二人で当時の役員、部門長に育成組織の立ち上げを直談判。こうして2023年にできたのがアドセントラル室です。

「人を育てないことには、お客さまに選ばれ続けません。また、プラットフォーム事業者さまの言われるままになっていては最早行き詰まるでしょう。専門性を高めた人材をオプトに根付かせ、さらには研鑽できる文化をつくる。この思いのもと、アドセントラル室はスタートを切りました」

 この構想は、さっそく成果の兆しを見せます。各部門での属人的な育成時間が減ったことで、フロント組織がお客さまに向き合う時間が増加。先述したAQSも導入が進み、少しずつながら人の育つ環境へと向かい始めたのです。この活動と並行して、熊田はお客さまの成果目標達成にも大きく貢献。内外にわたる一切の妥協のない活躍ぶりが、MVPの称号を手繰り寄せました。

「思ってもみなかった賞を前に、ただただびっくりしました。新卒のときの上司が、お祝いのメッセージをくれたことが一番うれしかったです。
アドセントラル室の活動ではゼロからつくる過程を味わえました。会社から『ありがたい』とも言われ、やりがいを持って取り組めました」

アドセントラル室の設立によって、運用コンサルタントと二足の草鞋を履くことになった熊田。業務量もミッションも増えたものの、結果を出せている理由を、本人はこのように分析します。

「私は目の前のことを粛々と進めるタイプです。求められていることに真摯に応え続ける姿勢が社内外で評価されているのではないかと思っています。ただ、一番の理由は西森さんがいたことです。一人ではなく、自分と同じ目線で同じ意識を持つ存在がいたから頑張れました。いまでは彼を戦友のように思っています。心を合わせられる仲間の多いことは、オプトの良いところだと思います」

すべてはお客さまのために、プロフェッショナルが集う組織をつくる

さらに、お客さまからも組織の課題からも逃げないこと、間違っていようが何かしらの解を出して一つでも進めることを大切にしていると話します。

「何くそ根性が強いんですよね。自分に負けたくないし、人にとやかく言われるくらいなら、『やってやろうじゃないか』と思います。さらには、誰かに認められることや会社から評価されることを重視してはいません。個で価値を発揮できなくてもチームで価値を発揮できればいいと思っていますし、チームとして成果を上げられれば、満足できるからです」

すべてはお客さまのために。実直に、ひたむきに、コツコツと重ねてきた実績を自信へと変えてきた熊田。お客さまのしたいことと、自分たちのしたいことの折り合い点を見つけ、そこに向かって進むことが仕事の醍醐味と話しつつ、次の目標には、「お客さまと真剣に意見交換ができる運用コンサルタントを増やすこと」を掲げます。

「社員には、自分のお客さまに特化していても構わないので、プロを目指してほしいです。お客さまに言われてから気付くのではなく、自分の発信がお客さまの気づきにつながると、仕事のやりがいや楽しさをさらに感じられると思います。これを全員ができるようになったとき、私は縁の下の力持ちのような存在として組織を支えていきたい。そうなることが、一つの理想かもしれません。
アドセントラル室は、社内の困っている方を減らし、個々の頑張りたいタイミングに合わせてサポートするための組織です。アウトプットの質が上がれば、お客さまへの成果につながり、お客さまの満足度も高まります。そのようなサイクルを生み出していきたいです」

その上で、運用コンサルタントとしては、お客さまの抱える問題や課題について一番に考え期待に応えられる人を目指したいと抱負を述べます。

圧倒的な当事者意識と行動力で、オプトをより良いほうへと前進させた熊田。もう一歩、さらに一歩と、理想とする企業像の実現に向け、力強い歩みを見せています。

各種お問い合わせ・ご相談は
こちらからお願いいたします。