Interview

自分の好奇心と社会の価値が重なる場所へ “ありたい姿”を目指し、信じた道をゆく

# 中途入社   # ビジネス   # マネジャー   # MVP  

そのきっかけは、偶然か、運命か――。その選択を正しいものにするため、ひたむきに走り続ける安本義和(株式会社オプト アドパフォーマンスコンサルティング1部所属/2016年キャリア入社)。持ち前の好奇心と成長欲で手繰り寄せたMVPの称号を手に、いま何を思い、これからどこに向かうのか。その心境と抱負を本人が語ります。

先進事例創出が社内外から評価 仲間とともにつかんだMVP

――クライアントワークから生まれたオプト初にあたる事例の創出が社内外で高く評価され、2023年度下期MVPを受賞した安本。「仲間との頑張りを認められる、チーム賞が欲しかった」と悔しさの片りんを見せながらも、手にしたMVPについて「仲間のおかげで受賞できました」と、周囲への感謝をまず口にしながら、受賞後の思いをこのように話します。

「2023年は大小含め、いくつかの成果を出すことができ、1年間やり切った思いが強くありました。いま思うのは、私自身がメンバーにとって憧れの存在であり続けることが、メンバーの成長につながるということです。サッカー用語に『Player’s Player』という言葉があります。これは、選手同士が選出する称賛に値するプレイヤーのこと。私はMVPであるとともに、Player’s Playerでありたい。そんな気持ちで引き続き頑張っていきたいです」

――安本は入社以来、大手アパレルのお客さまを担当。ビジネスパートナーとしての信頼と、お客さまの目的を達成するまで伴走し続ける姿勢を第一に、お客さまにお任せいただける範囲を広げてきました。MVPにつながる取り組みもまた、お客さまの重要な局面で生まれたものでした。

「お客さまは、2022年から23年にかけてのアプリリニューアルにともない、マーケティング戦略、なかでもプロモーション戦略の転換を検討されていました。これはお客さまの中期経営計画の柱である『LTV(顧客生涯価値)の最大化』に基づくものです。データでは、店舗とオンライン両方のチャネルで買い物をされる顧客ほどロイヤリティが高いことが明らかだったため、このような顧客を増やしていくことを目標に置かれていました。そのため、店舗利用のみの方にもオンラインでお買い物していただけるよう、アプリの動線を整理することになったのです。しかしながら、先進的な事例なだけに前例を調べようがなく、社内にマニュアルもないので、次の工程に進む前に都度調べたり、媒体社やお客さまに協力を仰ぐ必要がありました」

――媒体社の協力もあり、店舗での購入経験を持つユーザーの位置情報をもとに、近隣店舗の商品在庫からレコメンド情報を提供し、来店を促す広告配信のソリューションが実現。これにより、店舗とアプリ双方を活用するクロスユーザーの創出に成功した安本は、お客さまが意図したチャネル横断の売上増加に大きく貢献します。

――このような成果を出す一方で、前例のない取り組みに挑む“生みの苦しみ”も。常に手探りで前に進めなければならない状況で、「たくさんの人を巻き込んでいるのに、これでうまくいかなかったら……」というプレッシャーが常につきまとっていたと振り返ります。

「けれども、取り組み自体はとても意義あることだと確信していたので、進めることに疑いや迷いはありませんでした。それに、私の原動力は好奇心です。いずれも楽しみながら前のめりにやってきましたし、その結果が評価につながったと思っています。スキルがともなうにつれて結果を出せるようになり、自分の意志と、組織の理想の重なりが大きくなってきたことが嬉しいです

本人の成長を信じて見守るマネジメントの実践が奏功

――安本の強みはクライアントワークだけではありません。高いマネジメントスキルを発揮し、彼のチームからはマネージャーや次期マネージャー候補を輩出し、4名のメンバーが領域別表彰を受けるなど、組織全体の底上げにも貢献しました。

「チームメンバーに関しては、最低限必要な知識やスキルは習得してもらいつつ、それ以上のことにトライしたい場合には、将来の目標やビジョン、取り組みたいことと照らし合わせた新しい業務や学びの機会を提供しています。ただ、その後は見守ることに徹します。各メンバーの成長は本人の自助努力によるものだと考えているからです。今回、私が“自由演技”できたのも彼ら彼女らがやるべきことに対し100点以上の成果を出してくれたおかげです」

――さらには、並行業務として未経験のキャリア入社社員20名の研修を担当し、現場の育成工数削減に寄与したことも受賞理由に盛り込まれました。その具体的なマネジメント手法について、本人はこのように話します。

「キャリア入社の社員においては、各人の習熟度や特性、状況に合わせてプログラムを発展させてきました。いずれも個別最適の手法なので、たくさんの手をかける必要がありますが、私はもともとおせっかいな気質なので、周りの人には惜しまずサポートしたくなるんですよね。これは、前職の上司から『一緒に働いて気持ちのいい人と思われるようになりなさい』と教わったことも影響しています。私のできることは経験や知恵を提供することですが、それによってワクワクしながら仕事ができるようになれば、誰もが気持ちよく働けるはず。そんなマネジメントを心がけています」

不意に訪れたキャリアの転機 その行動が「いま」をつくった

――広告運用コンサルタント、さらにはマネジメントと関心分野を見つけては夢中で打ち込むことを繰り返してきた安本ですが、過去には好奇心だけでは立ち行かない現実を突きつけられたことも。それが奇しくもオプト入社のきっかけになりました。

「前職は広告制作会社でディレクターとして働いていました。ある日、電車の中吊り広告でプロ野球チームの求人情報を目にしたことが、大きな転機になりました。私は野球が大好きなのですが、この求人を目にしたとき、『球団職員になれるなんて、夢のよう』と心が高鳴り、さっそく求人に応募しました。結果、面接の機会はいただけたのですが、『熱意は伝わったけれど、活躍できるビジョンが見えない』と断られてしまいました」

――当時は社会人3年目。20代半ばで若さと熱量があったのにポテンシャルを感じてもらえないことに、安本は焦燥感を覚えます。同時に、成長の手応えを自分でさえ実感できていないことに大きな危機感を募らせていました。

「この状態を打破するには、ポータブルスキル――リーダーシップ、プレゼン力、論理的思考力などいろいろなスキルを身につける必要がある。そうすれば、経験がなくとも活躍できるフィールドが広がるのではないか、という考えに行き着きました。ただ、当時の環境のままではそれらを養える自信がありませんでした。そこで、リクルーターに『ポテンシャルで採用してくれるうえ、こうしたスキルも身に付く会社はありませんか』と相談したところ、紹介されたのがオプトでした」

――1つの求人情報がキャリアを見つめ直す機会になった安本は、当時のこの思いを礎に、いまもブレることなく目指す姿を追いかけています。

「念頭にあるのは、私の仕事内容や職務経歴を見たとき、市場はいくらの値をつけてくれるのか、ということ。自分の知性や知恵のもと相手に納得してもらえるスキルはまだまだ磨く余地が大きいと感じます。いつも『難しいな』『勉強不足だな』と思いながら仕事をしています。入社当時に描いた理想はまだ遠く、いまは目指す姿に向かう途中です。ただ、転職を決意したあのときの自分に胸を張れる仕事をしようと、いつも心に念じています」

――ひたむきに、愚直に、そして明確に自分の理想を追いかける背中には、社内の期待を背負う覚悟が生まれています。

「LTVM(※)を軸として、お客さまの事業成長を支援するオプトをさらに盛り上げていきたいですね。普段は淡々と仕事をしているようにみられがちですが、MVP受賞を機に、静かに燃える青い炎のような情熱も灯り始めています。転職の際の悔しい気持ちを忘れず、基礎となるポータブルスキルを磨くために矢面に立ち続けたいですし、どこからも必要とされる人材になりたいというありたい姿を目指して、この先も励んでいきたいですね。自分の原動力である好奇心を忘れず、嗅覚を鈍らせることなく多方面にアンテナを張り、自分の意志と会社の目指す場所の重なりを、より追求していきたいです」

――そうやって得られた仕事の満足感をお客さまや社会への提供価値につなげていたら、と思いを乗せる安本。その最大化の追求が、いつか本人に「ありたい姿」を見せてくれるのでしょう。

(※)LTVM:(Life Time Value Marketing):
LTV(顧客生涯価値:Life Time Value)は、従来、あるユーザーが商品・サービスを初めて利用してから、長期的な関係のなかで、サービスを提供する企業が、当該ユーザーから得られる利益を指す。そのため、サービスを提供する企業側が「いかに一人の顧客から利益を得られるか」という視点で表現されることが多い状況にある。しかし、当社グループにおいては、企業側が得られる利益を示す観点でのLTVではなく、これまで以上にエンドユーザーを理解し、真に顧客に寄り添った支援に注力し、エンドユーザーへの本質的な価値提供に重きを置くことで、短期利益ではなく、顧客企業の永続的な事業成長に貢献するという概念として捉え、その実現を目指す手段として、「LTVM(Life Time Value Marketing)」と名付けた。

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