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“業界初”ECモール横断型SaaS「Oxcim®(オキシム)」がEC市場のマーケティングに革新をもたらす。オプトのECチャネル戦略部だけが提供できる新価値とは

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  • 山岡 真士

    株式会社オプト
    事業開発本部 ECチャネル戦略部
    部長

    2006年 株式会社オプト入社。データやSaaSに関わる新規事業立ち上げに複数携わる。パブリッシャー向け支援事業にて子会社を設立、代表を経験。2019年 オプトへ帰任し、ECチャネルの最適化を担う部門を責任者として推進。チャネルを横断した戦略支援を行うべく事業開発本部 ECチャネル戦略部を組成し、事業拡大中。

  • 塚本 くるみ

    株式会社オプト
    事業開発本部 ECチャネル戦略部
    チームマネージャー

    2013年、新卒でオプトに入社後、Platform IDに出向。SSP事業に配属され、法人メディア営業を担当する。2017年、株式会社brainyの創業メンバーとして参加。メディア支援事業を手がける。2019年、Amazon戦略部(現・ECチャネル戦略部)に異動。2021年よりEC統合プラットフォーム「Oxcim(オキシム)®︎」のプロジェクトマネージャーを務める。

株式会社オプトは、2022年6月、複数のECモールを総合的に判断して、クロスチャネル※での分析・最適化を目指す、業界初※のSaaS「Oxcim®(オキシム)」をリリースしました。

これまで、モールごとに分析可能なツールはいくつも登場していましたが、大手モールのマーケティングデータを一元管理し、総合的に判断できるモニタリングツールは業界初の試みです。
ECモールでの売上拡大に向け、マーケット状況の分析やポジショニング、問題発見、売上の要因まで一連のプロセスにおける分析が無料で行えるとあって、すでに多くのメーカー企業に導入いただき、効果を実感していただいています。
ECモールを運用するメーカー企業にとって革新的なこのSaaSは、どのようにして生まれたのでしょうか。株式会社オプト(以下、オプト)事業開発本部 ECチャネル戦略部 部長 山岡 真士(以下、山岡)、チームマネージャー 塚本 くるみ(以下、塚本)が、開発の背景から見据える未来までをお話します。

※クロスチャネル:複数のチャネル(顧客接点。本件ではECモールのこと)をもち、かつ、顧客や在庫のデータを連携している状態のこと。
※業界初:2022年6月時点の当社調べ。

ECモールのユーザーとメーカー企業の間にあるギャップがOxcim®開発のきっかけ

——まずは、Oxcim®を開発した経緯を教えてください。

山岡:私たちの事業理念として「ECチャネル最適化を事業成長の原動力に」というものがあります。その指針に沿って、EC市場の現状を捉えようとしたときに、一つ大きな課題が見つかりました。
それは、ECモールを利用するユーザーの購買行動とメーカー企業のマーケティング手法がマッチしていない、というものです。

近年、ユーザーが商品を購入する際、Amazonで商品を知ったけれども、ポイントアップセールをしていたため楽天市場で購入した、というように、ECモールを横断した購買行動が見受けられます。つまり、ECモールを利用するユーザーは、1つのモールだけで商品を購入するということは少なく、商品を知る場所と購入する場所が異なることが多くなっています。Amazonと楽天市場だけを見ても、ユーザーの重複が60%以上あることがわかっています。

一方、現状のメーカー企業のマーケティング手法は、広告や販促活動に投資した分は、投資をした同じ場所で成果を出すものと考えています。販促費としてAmazonに投資した金額が、Amazonでどれだけ成果につなげられているのかという部分しか見ていません。企業の販促担当者も、Amazon担当、楽天市場担当とECモールごとに担当者が分かれていることが多く、クロスチャネルで販促活動を行っているメーカーはほぼいないことが現状です。

近年のユーザーの購買行動を鑑みれば、広告も販促活動もクロスチャネルで戦略を策定して展開することが必要です。しかし、当時はECモールをクロスチャネルでモニタリングできるツールがなく、戦略を定めるために必須であるマーケットデータも不足していました。

私たちが保有しているデータを活用した広告やマーケティング支援の知見を活かすためにも、データ収集が不可欠だと考えました。これが、Oxcim®開発のきっかけですね。

——Oxcim®ではモニタリングの対象をECモールに限定していますね。これにはどのような理由があるのでしょうか?

山岡:対象を限定しているわけではなく、まずはECモールから取り組んでいるというのが正しいです。自社のECサイトも、とても重要ですから。

ECモールから取り組んでいるのは、シェアと成長率が理由です。まず、シェアについて。EC市場が成長していることは、ECに携わっていない人でも肌感で感じられるレベルかと思います。実は、その売り上げの半分以上がECモールによるもので、そのなかでもAmazon、楽天市場、Yahoo!の3つのモールが売り場の大半を占めています。

また、成長率を見ても、自社ECサイトに比べ、圧倒的なシェアがあるECモールから取り組んだ方が、EC市場の成長にも貢献できると判断したため、ECモールのマーケティングから取り組むことにしました。

オプトのノウハウを詰め込んだ二つの機能

——Oxcim®の具体的な機能について教えてください。

塚本:Oxcim®には、大きく分けてマーケットビュー機能とKPIビュー機能といった2つの機能があります。

企業が売上を上げようとする際、まず戦略を練り、それをもとにKPI(重要達成度指標)、KGI(経営目標達成指標)を定め、実行し、必要に応じて軌道修正する、というサイクルを行います。
戦略を練るフェーズで、リサーチに活用する機能がマーケットビュー機能です。マーケットビュー機能では、私たち独自のアルゴリズムで抽出した各ECモールの商品カテゴリの売上規模や、競合他社の商品の売上規模が確認できます。マーケットビュー機能を活用することで、市場でのポジショニングを明確にした上で戦略を立てることが可能です。

次に、KPIやKGIといった指標の設定や、それをもとにした軌道修正が必要となる際に、モニタリングで使用する機能がKPIビュー機能です。ブランドごとに自社商品の売り上げが確認でき、他社商品との売り上げ比較も可能です。売上拡大のボトルネックになり得る箇所も確認することができます。CVR(コンバージョンレート)とインプレッション(表示回数)、単価などが売上に対してどのような相関関係にあるかが確認ができるため、オプトのECコンサルティングのノウハウを凝縮させた機能と言えます。
この2つの要素を同時に搭載しているのは、Oxcim®だけだと考えています。(2024年3月時点)

——Oxcim®がメーカー企業に選ばれているポイントはどこにあると考えていますか?

塚本:まず、先述のように、オプトがこれまで広告支援で培ってきたコンサルティングの知見を活かした、リサーチとモニタリング機能を同時に搭載していること、さらに、ECモールを横断してのモニタリングができるツールであること、この2つが選んでいただいている大きな理由だと感じています。
さらに、「国産のツールである」というところもあると思います。海外にも、価格の推移が確認できるツールを提供している企業もありますが、やはり言語の壁は高く、日本語であることによる利便性や操作性、サポートの部分でも安心感があり、Oxcim®を選んでいただいていると感じています。

前年比で売上2倍になったメーカー企業も

——メーカー企業の導入事例や成功事例などを教えてください。

塚本:トレーニング用品系のメーカー企業が、ECモールに出店を検討している際に、Oxcim®を導入をしてくださいました。Oxcim®でリサーチやモニタリングを行いながら、戦略をたて、実際に商品を卸したところ、売り上げが昨年対比で約1.25倍になった事例があります。

そのメーカー企業は、Amazonのデータが入手しづらいことから実態が掴めず、出店を悩まれていました。そこで、Oxcim®を導入したことで、どの程度の市場規模があり、売り上げはどの程度見込めるかを確認でき、実際に出店を決め、売り上げを伸ばすことができています。

また、実店舗を中心に運営しているメーカー企業が、EC化率※を高めるために軌道修正して成功した事例もあります。これまで、実店舗で競合としていた企業ではなく、Oxcim®を駆使して、EC市場でベンチマークする企業を設定したことで、売り上げを伸ばされていきました。
さらに、競合設定後に、カテゴリのトップのメーカー企業がどのようにECモールのページを制作しているのか、どのようなキーワードを設定しているのかを分析して施策を実行した結果、売り上げが昨年対比で約2倍になった事例もあります。このように、実店舗とECモールでは、ベンチマークする企業が異なることも多くあります。その理解は、データ活用しながらでしか深めることはできなかったこともあり、メーカー企業の方向性を変えるきっかけにつながったと感じています。

※EC化率:インターネット通販(EC)の市場規模が商取引全体に占める割合を示す指標。

——少し変わった事例はありますか?

塚本:実は、商品開発の際にもOxcim®を利用される事例もあります。バッグ・雑貨系のメーカー企業さまの事例ですが、Oxcim®での市場調査により、競合で売れている商品の傾向を見極め、その調査結果に沿った商品を開発しました。その結果、売り上げが昨年対比1.3倍に向上しています。

このように、クロスチャネルという着眼点を持ってツールを活用することで、新たな発見ができたと話してくださるメーカー企業が多いです。

今後は他のモールや自社ECサイトへの展開も視野に

——今後、Oxcim®はどのように展開していくのでしょうか?

塚本:今後は、ユーザーの購買行動の変化に合わせて、対象範囲を拡大していくことになると考えています。現在、Amazon、楽天市場、Yahoo!を対象としているように、シェアが大きいECモールをOxcim®の分析対象として増やしていきたいと考えています。また、当初より考えていた自社ECサイトや、ショッピング機能を備えたSNSなども検討していきます。

山岡:Oxcim®と自社ECサイトの連結は、LTVという観点からも今後重要になると考えます。

実は、ECモールが売上の大半を占める現在のEC市場は、LTVというキーワードとは相性が悪いです。売上やユーザー情報などのデータは、ECモールが管理・保管しているため、そのデータをもとにした戦略の構築や施策の実行が難しい状況です。
このようなことから、まずは、集客力が高いECモールを利用して商品を知ってもらい、購入していただく。その次のフェーズで、利益率の高い自社ECサイトで、ロイヤリティを高める施策を行ってLTVを上げていく。この二つの動きをつなげて、ECモールと自社ECサイトそれぞれの特性を活かしながら、LTVの向上を目指していくことが、私たちが今後見据えていることですし、このような場でも発信していきたい内容です。

最近では、ECモールでもデータの活用を促進する動きが見られるため、そのデータを活用してメーカー企業がLTV向上を目指した施策を実行できるようになる可能性もあります。

EC市場の環境変化は早いため、メーカー企業の売上につながる対応事項を柔軟に判断し、Oxcim®に搭載していくという姿勢は変わりません。

ECチャネル戦略部だからこそ提供できる価値

——塚本さんは、ECチャネル戦略部として、デジタルホールディングスのグループ社員総会「New Value Forum 2023」で準グランプリを受賞されていますね。

塚本:New Value Forumは、オプトが所属するデジタルホールディングスグループのパーパス、「新しい価値創造」を体現する社員の挑戦を称えること、グループ一丸となって育むことを目的としたグループ社員総会なのですが、そこで、Oxcim®開発に対する想いや、挑戦の過程を発表しました。実際に、経営陣を前に壇上で発言し、さらに準グランプリを受賞したことで、改めてOxcim®の未来に対して責任を感じました。これからさらに事業を拡大し、顧客価値に繋げていかなければならないという自覚がはっきり生まれましたね。
今後のことを考えると、私はさらに異なったミッションを担っていく必要がありますから、私ではない他のメンバーが壇上に立つことを支えられるようにしていきたいですね。

山岡:私と塚本は、過去にデータ事業や媒体の支援事業を行ったり、会社を立ち上げたりした経歴があり、広告事業を主とするオプトのなかでは珍しい経験をしています。2人とも事業の立ち上げや撤退を経験した上で、現在のEC事業に携わっています。

現在のオプトでは、いわゆる“事業”を経験している社員は少なく、さらに立ち上げ、撤退の経験となるとほとんどいません。グループのなかでも希少な人材だと考えていますので、これまでの挑戦の経験も踏まえ、グループに新たな価値をつくることができる存在になりたいと考えています。

——ECチャネル戦略部はOxcim®の展開とともにどのように成長し、今後のオプトにおいてどのような役割を担いたいと考えていますか?

塚本:各モールを横断してモニタリングができるOxcim®というツールがあるだけではなく、同時に実行支援まで行い、コンサルティングまで担える点は、私たちオプトならではの強みだと感じています。その強みを、存分に伸ばしていきたいですね。

山岡:そうですね。Oxcim®単体で見ても他に同じようなツールはありませんし、それに加えて広告運用や販促のノウハウをそのサービスに活かしていくという、ハイブリッド型の支援が可能なのはオプトだけです。

EC市場はマーケットが大きく、、さらに進化の途中でもあります。その変わりゆく市場の環境に合わせて「ECチャネル最適化を事業成長の原動力に」という事業理念を追求していくことが、今後のベースになると考えています。

また、グループのなかで「広告」以外に新しいラベルをつくっていける存在になりたいですね。今までの新規事業開発、会社経営という私たちの経験が、グループで唯一無二のポジションを担えると思っています。

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