UNSUNG HEROES

実績紹介

BCLカンパニー×人気キャラクター「ヒプノシスマイク」のコラボTwitterキャンペーンが成功した理由。担当者が語る”ファンの心を掴む極意”とは

UNSUNG HEROES

今、顧客と継続的に直接コミュニケーションを行うツールとして公式Twitterアカウントを持つ企業が増えています。

アカウントを認知してもらうための日々の情報発信と同時に、より多くの人に情報を届けるためにフォロワー増を狙うキャンペーンを企画する運用担当者の方も多いのではないでしょうか。

しかし、キャンペーンを通して一時的にフォロワーが増えても、キャンペーン後には激減。肝心の製品認知や好意度形成につながらないケースも多く、頭を悩ませている担当者は少なくありません。

一時的なフォロワー増加に止まらず、商品や企業のファンを生み出すキャンペーンはどう行なったら良いのか。株式会社スタイリングライフ・ホールディングス  BCLカンパニー(以下、BCLカンパニー)が実施したキャンペーンに、そのヒントがありそうです。今回は、キャンペーンを担当したBCLカンパニー平山裕貴さんと新藤麻実さん、企画・運用のサポートに入ったオプトの橋本麻由さんに話を伺いました。

新商品の情報をリアルタイムに届ける手段として、公式Twitterを開設
 

ライター岡本

2018年冬に実施したアイブロウ「ブロウラッシュEX」のPRキャンペーンには大きな反響がありましたね。

新藤

人気キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」とコラボして行ったキャンペーンですね。このキャンペーンでは、BCLカンパニーの公式Twitterアカウントのフォロワーがおよそ5万人増加しました。キャンペーン終了後もフォロワーが定着し、商品に対する好意的なツイートも数多く見られるなど、大きな成果に結びつきました。 

ライター岡本

元々、公式Twitterの運用はどういったきっかけでスタートしたのでしょうか。

新藤

BCLカンパニーでは、毎年数多くの新商品を発売しています。テレビCM等で、全ての新商品の情報を配信しようとすると費用が高くなりすぎてしまって……。
 

その点、Twitterは低コストで運用できますし、アカウントをフォローしてもらえればリアルタイムで情報を届けられます。そこで、2016年10月に公式Twitterを開設。より多くの人にBCLから発売する化粧品の最新情報などを届けられるようにフォロワー数をKPIとして運用してきました。 

株式会社スタイリングライフ・ホールディングス BCL カンパニー 新藤麻実さん

ライター岡本

現在、日々の運用はオプトチームと一緒に行なっているのでしょうか?

平山

いえ、日々の運用は自社で行なっています。オプトチームには、2017年からキャンペーンの企画や運用をサポートしてもらっています。
 

2017年に実施した「クリアラスト フェイスパウダー」のキャンペーンもサポートに入ってもらいました。人気漫画家や声優の方々とのコラボキャンペーンにはとても大きな反響があり、それ以降キャンペーン企画や運用の相談をさせてもらっています。 

新藤

BCLチームでは化粧品に関するトレンドは掴めても、それ以外の領域のトレンドは中々追い切れない部分もあります。ですから、SNSマーケティングのブレーンとしてオプトチームに入ってもらっているような形ですね。 

商品との親和性の高さが、コラボ先選定の鍵に
 

ライター岡本

今回大きな反響があったアイブロウ「ブロウラッシュEX」のキャンペーンはどのようなきっかけで始めたのでしょうか。

平山

この商品は10年以上続く人気商品ですが、ロングセラーブランドならではの課題を感じていて……。主要顧客が年齢を重ねる一方で、新たな若年層を取り込めず、売上が横ばい状態になってしまっていたんです。
 

パッケージを若年層向けに変える案も上がりましたが、リニューアルすると既存顧客が離れてしまう可能性もあります。ですから、パッケージは変えずに今までアプローチできていなかった若年層を取り込めるキャンペーンを考えていました。この企画をオプトさんにお手伝いいただいたんです。 

社名同上 平山裕貴さん

ライター岡本

若年層向けのキャンペーンとは、どのようなものだったのでしょうか。

橋本

キングレコードが手がける人気キャラクターラッププロジェクト「ヒプノシスマイク」とのコラボキャンペーンです。男性声優12人がキャラクターに扮し、架空の世界を舞台にラップバトルを行うこのプロジェクトは、声優陣の歌唱力の高さやストーリー性が話題を呼び、今若い世代で絶大な人気を誇っています。 

株式会社オプト 橋本麻由さん

橋本

今回は、BCLカンパニーの公式Twitterをフォロー&RTしてくれた人に、ブロウラッシュEXの商品と一緒に第1弾はヒプノシスマイクのCD、第2弾はオリジナルコラボグッズなどをプレゼントするキャンペーンを行いました。 

ライター岡本

若年層向けのキャンペーンは色々考えられそうですが、なぜ今回は人気IPとのコラボ企画だったのでしょう?

橋本

施策設計にあたり、まずはお客様がアイブロウを選ぶポイントを知ろうと、社内の女性メンバーから情報収集をしました。すると、アイシャドウや口紅は季節や気分に合わせて変える人が多い一方、アイブロウは「長年使っている」「他のブランドに変えるつもりはない」と言う声が多く聞かれました。
 

つまり、今使っている化粧品ブランドからブロウラッシュEXに切り替えてもらうためには、個人にとって購入のきっかけになるフックが必要になります。その点、人気キャラクターとのコラボ商品キャンペーンであれば手に入れたいと考えるファンも多く、一度手に取る大きなインセンティブになると考えたのです。 

ライター岡本

若者に人気のキャラクターは他にも数多く存在する中で、ピプノシスマイクとコラボした理由は何でしょう。

橋本

まだTVなどで大々的に露出はしていないものの、Twitter上のトレンドに入りやすく、濃いファンがついているキャラクターを探していました。そんな時に社内のメンバーにヒプノシスマイクの存在を教えてもらったんです。ヒプノシスマイクの楽曲は人気声優が歌うだけでなく、楽曲の作詞・作曲を人気ラッパーや著名なミュージシャンが担当しているので、アニメや声優のファンだけでなく、音楽関心層を含めた幅広い層にリーチできると考えました。
 

もう一つの理由は、ヒプノシスマイクのファン層には美容に関心がある若い世代が多いと見込んだからです。ファンのTwitterアカウントなどを調査すると、お洒落に興味がある若年女性が多く見られました。
 

美容にも関心の高いヒプノシスマイクのファン層ならば、キャンペーン後もブロウラッシュEXを使い続けてくれる可能性が高いと考えました。 

ライター岡本

商品との親和性の高さが決め手になったのですね。

新藤

そうですね。また、落ちにくさを売りにしているブロウラッシュEXは、コスプレイヤーの方がメイクに愛用していると以前から声をいただくことも少なくありませんでした。ですから、アニメファンの中で美容に関心がある層にはきっと興味を持ってもらえるはずだと、これまでの経験から得ていた仮説も決め手の一つとなりました。 
 

キャンペーン後もフォロワーが定着した理由
 

ライター岡本

キャンペーンの結果はどうでしたか?

平山

KPIとしていたフォロワー数は、第1弾で10,711名、第2弾で37,466名増加するなど、大きな成果をあげられました。全体のリツイート数も13万回を超えるなど、多くの方に興味を持っていただけたと思っています。 

橋本

キャンペーン第2弾では、第1弾の3倍以上フォロワー数が増加しました。第1弾は、ブロウラッシュEXとヒプノシスマイクのCDプレゼントキャンペーンでしたが、第2弾はさらに踏み込み、ヒプノシスマイクのキャラクターを形どった「ブロウラッシュスタンド」をプレゼントしています。このキャンペーンでしか手に入れられない特別感がより多くの方に参加してもらうきっかけになったと考えています。 

橋本

また、第2弾はヒプノシスマイクの人気キャラクターとコラボをして、オリジナルラップを制作しました。このラップをキャンペーン対象投稿としてツイートし、ユーザーに拡散してもらうことで、キャンペーンの話題化に成功しました。 

ライター岡本

キャンペーンを通して、最も手応えを感じた点はどういったところでしょうか?

平山

キャンペーンが終わった後に、すぐに離脱する方よりも、フォローを続けてくれた方が多かった点ですね。。プレゼントが欲しくてフォローするとキャンペーン後にフォローをはずされる方も多いのですが、今回はフォロワー数が終了後も一定程度維持されており、BCLカンパニーやブロウラッシュのファン形成にも繋がったと感じています。 

新藤

ヒプノシスマイクだけでなく、商品について言及したツイートも数多く見られました。「ヒプノシスマイクがコラボしているブロウラッシュEX、使ってみたら眉が描きやすかったので買いだめしたい」「普段から使っているので、コラボしてくれて嬉しい」などポジティブなコメントもたくさんいただきました。 

ライター岡本

キャンペーン終了後にもフォロワーが定着したり、商品への好意的な言及が多かった要因はどこにあるのでしょうか。

橋本

やはり、ヒプノシスマイクのファンはボリュームが大きいだけでなく、その中にもともと美容に関心を持っている層が多かったからだと思います。
 

ただ人気のIPとコラボしても、ファン層と商品との親和性がなければ、商品認知や好意度形成には繋げづらいですよね。その部分をヒプノシスマイクのコアファンである社内メンバーの意見をヒアリングしながら、緻密にキャンペーン設計を行えたことが一番の要因だと考えています。 

平山

また、ブロウラッシュEXの商品アカウントではなく、BCLカンパニーの企業公式アカウントでキャンペーンを展開したことも、フォロワーの定着に結びついたのではないかと感じています。
 

商品数が多いこともあり、弊社の顧客は「BCLカンパニー」という企業名ではなく、個別の商品名を覚えてくださっている方が多いんですね。でも、今回ヒプノシスマイクを入り口にBCLカンパニーの公式Twitterから、他の商品ラインアップを見てもらう機会を作ることができました。
 

そこで「いつも使っている化粧品って、BCLカンパニーの商品なんだ」と気づいてくださる方が多かったようです。
 

馴染みのある商品と「BCLカンパニー」という企業名が結びついたことで、「この企業の商品を定期的に見てみたい」といった気持ちを喚起でき、フォロー継続してくれた人が多かったのではないかと考えています。 
 

PR企画ではなく、ファンを本当に喜ばせる企画を
 

ライター岡本

BCLカンパニーは、うまくユーザーと関係を築いていると感じます。今の時代に企業がTwitterでキャンペーンを行う上で気をつけるべき点があれば、教えてください。

橋本

今、ユーザーは「広告っぽい」キャンペーンに対して敏感に反応し、PR投稿には無関心であったり、拒否感を持ったりする傾向が強くなっています。
 

ですので、キャンペーンの設計においては、無関心を打破し、いかに「結局PRだよね」と思わせないようにするかが肝になると感じています。 

ライター岡本

例えば、今回のキャンペーンではその部分をどう設計したのでしょうか。

橋本

第1弾キャンペーンの「#ブロウラッシュEXがヒプマイを応援」ハッシュタグも工夫の一つです。ヒプノシスマイクのファンは、ラップバトルというストーリーの性質上、自分が推しているキャラクターを応援する気持ちが強いんですね。そこで、同じ目線に立ってBCLカンパニーも応援する位置付けにしたことで、共感が生まれやすくなると考えました。
 

また、今回第2弾でオリジナル楽曲を歌ったキャラクター「山田一郎」はストーリーの中で「萬屋ヤマダ」を経営する何でも屋という設定になっています。ですから、ファンからは「一郎君、今度は化粧品会社から仕事を頼まれたんだね!」と盛り上がるきっかけにもなりました。
 

こうしたファンにしか分からない文脈を、企画を立てる側も深く理解し、喜んでもらえるキャンペーンを設計することが「広告っぽさ」をなくし、商品認知や好意度形成に結びつけていく上で重要だと感じています。 

新藤

今回はキャラクター「山田一郎」の声優である木村昴さんもご自身のTwitterアカウントでキャンペーンに言及するなど、とても応援してくださっていたんですよね。コラボ先の方から「この企画ならファンに喜んでもらえる」と納得感を持ってもらえるくらい、ファンの気持ちに寄り添ったキャンペーン設計が何よりも重要なのではないでしょうか。 

橋本

そうですね。本当にファンが望んでいることを理解したり、コミュニティの深い文脈を掴むためには、そのコミュニティの中に入り、空気感を感じることが一番よいと思っています。

そのためには「仕事だから情報収集する」よりも、自分自身が本当に好きで「自然と情報を集めてしまう」くらいその領域のコアファンである方の意見をしっかり取り入れて企画を設計することが何よりも重要です。

リアルな声を反映させ、企画からディティール部分まで丁寧に設計することが、ファンの気持ちを掴み、本当に喜ばれる企画を立てるためには必要不可欠になっているのかもしれません。 

Written by岡本実希

Editorモリジュンヤ

Photographer加藤甫

このカテゴリの記事

CATEGORIES

We are the
Innovation
Agency

OPT WEBSITE