• feedly
  • pocket
  • はてなブックマーク
  • googleプラス
  • ツイート
  • シェア
Journal 2016/03/25

【海外ソーシャルメディア研究】Yahoo! JapanとLINEの『プラットフォーム』競争

こんにちは、海外マーケティング部 浪川ロドリーゴです。

LINEは3月24日(木)に事業戦略カンファレンス「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を開催し、その中で『SMART ポータル』構想を打ち出しました。単純に中身を要約すると、ヤマト運輸やピザハット、日本交通など様々な事業社と組み、モバイルとリアルライフを結合した便利なサービスを手広く提供するというものです。

Yahoo! Japanのポータルサイトではメール、ショッピング、ニュース、ホテル予約、ゲームなど生活に密着したサービスを総合的に提供しているので今後、LINEがYahooの大きな競合相手として台頭することが予想されます。

コミュニケーション領域ではYahoo!は自社で提供する「eメール」サービスに加え、LINEのライバルであるカカオジャパンに50%出資していたことから、LINEとは競合関係にありました。

ゲーム領域ではYahoo! はPC向けでYahoo! ゲームやYahoo! モバゲーがあり、LINEはNaver関連企業にHangameという企業があります。スマホ向けではYahoo!の親会社であるソフトバンクグループが傘下にガンホーやSupercellを擁し、一方でLINEはディズニーツムツムを自社アプリプラットフォーム上で提供しています。
 
201603291411_1-600x0.png
 
LINEがニュース機能を実装し、さらに『スマート ポータル』としてアクセルを踏んだことでYahoo! Japanと重複するサービスがさらに増えたと言えます。両社の違いは利用ユーザー層です。
        
201603251717_2-600x0.png
出典:Nielsen NetView家庭・職場PCアクセス 2016年1月Domain/アプリ除
Nielsen Mobile NetView(iOS・Androidアクセス) 2016年1月Application


Yahoo! のPCポータルサイトとLINEアプリという切り口で比較すると、Yahoo! は男性50歳以上のユーザーが最も多く(スマホを持っていない・慣れていない層と推測)、LINEアプリは女性21~29歳や30代の若年層寄りユーザーが主な利用者層となっていました。全体的にもYahoo! JapanのPCサイトユーザーは男性が61.5%となり、女性比率がやや少ないのに対し、LINEでは女性が53.5%となり、過半以上を占めていました。


続いてサービス規模についてPC、スマホサイト、アプリの3軸で両社を比較してみます。
201603251717_3-600x0.png
201604061159_1.png
 











出典:Nielsen NetView家庭・職場PCアクセス 2016年1月Domain/アプリ除
Nielsen Mobile NetView(iOS・Androidアクセス)2016年1月Domain/アプリ除
Nielsen Mobile NetView(iOS・Androidアクセス)2016年1月Brand/アプリ含

PCサイトではYahoo!は他サイトを圧倒的に凌ぐポジションを持っていましたが、アプリ(ブラウザ含)ではLINEの後塵をはいしていました。

仮定的な話として、今後PCサイトの利用率が落ち、スマホサイト以上にアプリの利用比率が上がり続けるとすると、アプリとして存在感が大きいLINEがYahoo!サイトと『Topプラットフォーム』の座を激しく競うと考えられます。

ただ、LINEも盤石ではありません。今年1月に週刊誌で発覚したベッキーさんとゲス極の川谷氏のLINE流出事件以降、Snapchatという新手のコミュニケーションアプリのダウンロード順位が上昇しています。

201603251449_7.png

2016年1月1日~3月21日までのダウンロード順位 iOS 無償アプリ 日本
201603251449_16-600x0.png

アプリ分析のSearchManサイトによると今年1月1日に国内ダウンロード順位が194位であったのが、スキャンダル発覚後の1月9日には104位に急上昇し、その後上下を繰り返しながら徐々に順位を上げていき、3月18日には26位まで上昇しました。(注:上記は単なる1トレンドです。必ずしもスキャンダルが関係し、またLINEユーザーの一部が離脱、Snapchatに移ったという証拠ではないです。)
 
様々なトレンドの変化が見えてくる中、今夏前にNew Yorkと東京での上場を控えるLINE。そのまま大型上場で莫大な資金を得て、『No.1ポータル』の地位を確固たるものにしていくのか、注目が集まります。
 
こちらは余談ですが、日本のトップIT企業には多国籍企業が多く、経営者には海外経験豊富な方が相対的に多い印象を受けました。他業種と比較した訳ではないのでどの程度かは分かりませんが。

 
海外マーケティング部
浪川 ロドリーゴ